出版社内容情報
問わず語りに語られる身の毛も慄つ怖い話、6編を収録した短編集。
少年が忍び込んだ奇妙な屋敷。そこで体験した悍ましい出来事の顛末を描く「誰かの家」ほか、身の毛も慄つ物語6編を収録した傑作怪談集。
内容説明
家出少年が、計画した空き巣狙い。悪乗りした友人が侵入先として見つけてきたのは、近所でも有名な幽霊屋敷だった。躊躇する少年に友人は、屋敷を隈なく探検してくれば金を出すという。設備は整っているのに生活感皆無で迷路のような屋内には、白いシーツをかけられた何かが、大量に置かれていた(表題作「誰かの家」)。日常生活の裂け目にある怪異が、チロリと顔を覗かせる。思わずぞおっと背筋が寒くなる怪奇短篇6篇を収録。
著者等紹介
三津田信三[ミツダシンゾウ]
編集者を経て2001年『ホラー作家の棲む家』(講談社ノベルス/『忌館』と改題し講談社文庫に収録)で作家デビュー。2010年『水魑の如き沈むもの』(原書房/講談社文庫)で第10回本格ミステリ大賞受賞。本格ミステリとホラーを融合させた独自の世界観で読者を魅了、双方のジャンルで活躍を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
80
『赫眼』、『ついてくるもの』に比べると怖さはマイルド。でも汐漓が浄めの役割も持つ酒を飲まなかったことや招かれないと入れない「何か」、呪詛の憑き物であるオサキという名が付いているのは怖い。表題作でサンルームにわらわら、群がっている「何か」に一人暮らしの時、誰かが踊り場に放っていた味噌や食べかけたお好み焼きが入っていたゴミ袋を仕方なく、片付けた時、ビニール袋の内側に蛆が蠢いていたのを見た時の心が寒くなるような気分を思い出しました。最も厭な怖さを和らげるためにギャグ脳は『スリラー』の踊りを連想してましたが(笑)2015/10/30
sin
75
怪談の怖さのひとつに知識や経験に照らし合わせて恐怖心がいやますということがあるがその効果を狙っての工夫であろうか今回の作品の多くは作中作という形でもって本筋の怪異を別の怪談や怪を解くことで補ついしている。人によっては本筋の怪談語りをはぐらかされたかのように感じる方も居られるであろうが、毎回工夫を凝らす作者にエールをおくりたい。2015/07/15
らすかる
69
三津田さんの短編集、ひさびさに読んだけどどこか読んだことがあるような感じで新鮮さがなかった~。ドールハウスは「忌舘~」と似てたし、正体不明の人からいきなり怪談を聞くパターンもあったような。でも三津田さんのホラーはしつこくヒリヒリくる感じが好き。夏はやはりホラーですな。2017/07/25
眠る山猫屋
69
ほどほどに怖い。赫眼にはおよばないが、なんだか判らない恐さ(作中てま筆者も語るが)に一番恐さを感じる年齢になったってことか。冒頭の作品なんかも、本当になんなんだこの女って感じで、現実に在りそうで(あったら怖い)ヒリヒリする『厭な感じ』だ。2016/09/13
HANA
63
ホラー短編集。この著者独特のメタな造りというか作中で語られる語りの魅力、久々に堪能した。とはいえ得体の知れないものに追われるという構造の話が多いため、あまり連続で読むと多少のマンネリを感じるような気がする。正体不明に追われるというのはある意味恐怖の根源だけど、連続すぎるとなあ。毛色が変わっていた「あとあとさん」や「湯治場の客」が新鮮な気持ちで読め面白かった。「ドールハウスの怪」もお約束通りの展開を楽しむことが出来たけど。何のかんの言ってるけど一気読みした自分はやはりこの作者の短編、好きなんだと思う。2015/07/16




