出版社内容情報
現代社会から魔人や妖怪が蠢く異世界「大江戸」に落ちた少年・雀の日常を通して描いた、心温まるファンタジー。第7弾、ついに完結!異世界からまぎれこんできた利発な少年・雀は、妖怪都市でもあった「大江戸」で、かわら版記者として懸命に働く。
天下泰平の「大江戸」で、健気に生きる雀の日常をつづった「風流大江戸雀」。人狼の魔人・百雷の同心としての活躍を描く「八丁堀同心百雷、定町廻りす」などをはじめとする六編の短編オムニバス。
読者待望の妖怪ファンタジー。これにて読み収め!
八丁堀同心百雷、定町廻りす
散れば咲き、散れば咲して桜丸
風流大江戸雀
渡来人は自転車を駆る
虹の水面に映る夢にて候
終章
香月 日輪[コウヅキ ヒノワ]
著・文・その他
内容説明
妖怪都市「大江戸」は、今日も一日天下泰平だ。人狼の同心・百雷の捕物帳や、魔人・桜丸に憧れる少女の恋物語、渡米人の化け猫作家・ポー来日の経緯など、住人たちの逸話もどこか微笑ましい。ただ一人の人間・雀が、愉快な仲間たちに囲まれて成長を遂げるファンタジー。シリーズ完結となる6つの傑作短篇集!
著者等紹介
香月日輪[コウズキヒノワ]
和歌山県生まれ。『ワルガキ、幽霊にびびる!』(日本児童文学者協会新人賞受賞)で作家デビュー。『妖怪アパートの幽雅な日常1』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。2014年12月永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅう☆
90
頼りになる百雷の日常に初花が大江戸にきた嬉しさが滲み出てる姿に笑顔になったり、桜丸に恋した結衣の苦しく切ない想いの結末がちょっぴり寂しかったり、雀がこの世界で生まれ変わったことを喜び、支えてくれるものが大勢いるから孤独を心地よいと感じるまでになったり、ポーと福太郎の別れにウルっとなったり、鬼火の旦那により雀に大江戸を案内されて意気揚々となった若者が将来をちゃんと見据えるようになったり。雀が大江戸に落ちて4年間。一人前になるまでの紆余曲折する雀が見れないのは残念だけど、雀が大きく成長することを確信してます。2018/12/24
TANGO
38
読み終えるのがもったいない、と思いながらも、あっという間に読了。シリーズ最終巻。生きるということ、自由の意味、美味しいご飯。大事なことがいっぱい詰まったシリーズだった。きっと元気をもらうために、時おり読み返すだろう。2017/08/30
キラ@道北民
36
シリーズ第7弾。完結編。短編集。美味しいご飯を食べて楽しく暮らすこと。それぞれの力が淀みなく巡ることで平和に暮らせること。雀と一緒に生きることを学んだ。この先、たくさんの人に読み継がれていきますように。2017/10/08
たかぴ
30
短編集。自由とは何をやってもいいとは違い責任が伴う。お金があれば何でも出来る世界とお金が全てではない世界。幸せはどっち。この大江戸の世界は皆が皆幸せそうに暮らしている。著者が、今の世界が幸せになるために便利を追求した先により幸せになったかと問いかけているようにも思えました。子供がもう少し大きくなったら「妖怪アパートの幽雅な日常」シリーズと共に読ませたい。ありがとうございました。2019/12/24
た〜
30
かわら版完結。このシリーズ自体はネタ切れしなければいくらでも続けることが出来そうだけれど、最初に刊行された理論社版が著者が亡くなるおよそ1年前の刊行なので、御自分の定めがおわかりになり、しっかりと纏めたのであろうか?2017/08/20
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