講談社文庫 時代小説文庫<br> 半百の白刃―虎徹と鬼姫〈下〉

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講談社文庫 時代小説文庫
半百の白刃―虎徹と鬼姫〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062936972
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

吉原一の花魁も虎徹の刀に魅せられた。柳生一族の争い、由比正雪の遺産探しなどに巻き込まれながらも、虎徹は究極の刀を追い求める。興里改め虎徹の刀は評判を呼ぶ。刀剣好きの吉原の花魁勝山も刀に魅せられ、、虎徹に入れこんでいく。だが越前の甲冑師だった興里と勝山には因縁があったのだった。ある日、虎徹の仕事場が荒らされる。同業者の嫌がらせか、それとも由比正雪の隠し金を狙った者の仕業なのか。床から大判小判を掘り出した夜、虎徹たちは襲撃者に囲まれていた。そして南蛮鉄を取り入れるなど工夫を凝らす虎徹は、はたして究極の刀をつくり出せるのか?

【蜜罠】花の吉原に誘う勝山太夫
【黄金】刀屋幸助の秘めたる大望
【正宗】刀匠魂が散らす命の火花
【白鳥】伊達家を舞台のお家騒動
【大川】船で高尾太夫の吊し斬り
【夜桜】わんざくれ命尽きるまで


長辻 象平[ナガツジ ショウヘイ]
著・文・その他

内容説明

邦香の父の試斬家鵜飼十郎右衛門、弟子の正太、刀屋の幸助らの支援で、興里は虎徹と名を変え、刀匠として名を上げていく。その虎徹を自ら吉原に招いた当代一の花魁勝山の真意とは?由井正雪の隠し資金、伊達家のお家騒動と、刀造りを究めんとする虎徹の行く手には幾多の波乱が待ち受ける!

著者等紹介

長辻象平[ナガツジショウヘイ]
1948年鹿児島県出身。京都大学農学部卒業。産経新聞東京本社論説委員。魚類生態学が専門の科学ジャーナリスト。釣魚史研究家でもある。小説は2003年に『忠臣蔵釣客伝』でデビュー。刀剣にもくわしい(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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トラジ

8
意外性のある展開。花魁勝山の出自にそう来たかと!由井正雪の埋蔵金を巡る老中、江戸柳生との抗争、伊達家のお家騒動と虎徹の刀造りを中心に繰り広げられる波乱の物語。娯楽性に富んだ伝奇もの。面白かった。2018/02/05

タツ フカガワ

5
下巻は冒険活劇の趣で一気読みでした。虎徹たちが翻弄される由比正雪の隠し金騒動、吉原の勝山太夫の意外な出自、仙台藩伊達騒動の発端となった高尾太夫の吊るし斬りにも関わる。それに日本刀の奥深さを伝える作刀の様子など、読み手を飽きさせない盛り沢山、サービス満点の作品でした。2018/02/10

ぶーにゃん@積ん読本解消中

5
後半は歴史ものという範疇から大きくl外れて由井正雪の宝探しがメインになって伝奇ものへとガラッと作風が変わりました。この作家さんのライフワークといわれる魚釣りの描写もあり、緩急を上手にプロットに入れていると思いました。幕府内の権力争いに否応なく巻き込まれていく様子は読んでいて不合理思いを持ちました。虎徹の銘が変化に富み真贋の鑑定が難しい理由もこの作家さんなりの解釈でなるほどと感心しました。2017/08/12

桜絵

4
上巻・下巻と長い物語だったが、終始全然飽きが来なかった。時代小説はあまり読まないが、これほどまでに面白いものがあったのか! 江戸時代に実在した刀匠・長曽祢興里の物語。50を前にして、作刀の名人にならんとする興里の前には、たくさんの人々や波乱が現れる。それらに巻き込まれても、なおひたむきに刀を作る姿勢を見せる興里、虎徹。好感が持てる。史実とフィクションがまるで鍛刀のように鍛え上げられ形になっている物語は、見事であった。2017/10/23

ミサンガ

3
確かな筆致と描写力。作刀のシーンは迫力満点かつ臨場感にあふれ、興味深く読めた・・・のだけど、勝山がでてきたあたりがね・・。こういう時代小説って、オッサンの妄想的流れになりがちな気が。すなわち、美女二人から想われるとか、さ。読んでいて若干キモいのよ。どのみち邦香と結ばれるなら、もっと早く嫁にしてやりなよ。2017/11/10

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