講談社文庫 時代小説文庫<br> 半百の白刃―虎徹と鬼姫〈上〉

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講談社文庫 時代小説文庫
半百の白刃―虎徹と鬼姫〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 311p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062936965
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

幕末の近藤勇も愛した名刀虎徹。甲冑師であった長曽祢興里は五十にして刀鍛治を志した。鍛えに鍛えた白刃をめぐる伝奇小説。明暦の大火のあと、日本橋の刀屋に長曽祢興里という男が無骨な刀を持って現れた。旗本にして死体を試し斬る役の鵜飼家の娘邦香は、鬼姫と呼ばれていた。越前で甲冑師であったという興里の鍛えた刀に魅せられた鬼姫は、自ら死体を重ね試斬して確かめる。無類の斬れ味がやがて評判を呼び、鬼姫や刀屋の幸助の助けもあり、興里は不忍池のほとりで刀鍛治として名を馳せていく。ところがある日、興里は吉原一の花魁勝山に突然招かれる。

【鬼姫】生きては戻れぬ鵜海屋敷
【蓮池】尾張柳生が真価を見抜く
【荒試】仕組まれた刀試しの受難
【絵図】由井正雪の軍資金の魔力


長辻 象平[ナガツジ ショウヘイ]
著・文・その他

内容説明

越前の甲冑師だった長曽祢興里は、齢五十を前に江戸に出て、刀鍛冶を目指した。だが自己流で鍛えた無骨な刀身は売れぬ、と刀屋は冷たい。興里の刀の真価を見抜いたのは、鬼姫の異名をとる旗本家の美貌の娘邦香だった。なんと死体を重ね、興里の刀を振り下ろしてみせた。鬼姫との出会いが興里の道を開くか。

著者等紹介

長辻象平[ナガツジショウヘイ]
1948年鹿児島県出身。京都大学農学部卒業。産経新聞東京本社論説委員。魚類生態学が専門の科学ジャーナリスト。釣魚史研究家でもある。小説は2003年に『忠臣蔵釣客伝』でデビュー。刀剣にもくわしい(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@the_booby

40
年に何度かは背表紙に引かれて手に取る本がある。感想は下巻に譲るが、これは当たりの面白さ!ショウヘイはショウヘイでも長辻象平翁!いいね~いいよ~好物発見でございます。いざ下巻へ参る。2024/05/07

rakim

7
刀鍛冶虎徹の物語は10年以上前に山本兼一さんの「いっしん虎徹」(文春文庫版)で読みましたが長辻さんのはそれより少しエンタメ色が強い感じです。山本さんが夫婦の物語になっていたのと違って、こちらは登場人物がいかにも小説的で違った面白さ。下巻へ。2025/04/03

タツ フカガワ

6
長曾禰興里(ながそね・おきさと。のちの虎徹)は50歳から作刀を始めた江戸初期の名刀鍛冶。本書は彼の作刀での苦労苦難を物語るのではなく、美貌の剣士で旗本の一人娘鬼姫との出会いから、時代の活気や賑やかさが浮かび上がってくるのが面白い。尾張柳生の柳生連也斎や由比正雪の隠し軍資金なども絡み、虎徹が吉原の人気花魁勝山太夫に秋波を送られたところで下巻に突入です。2018/02/08

ぶーにゃん@積ん読本解消中

4
江戸初期の刀工、虎徹が甲冑師から刀匠へ転職するため、故郷から開府して間もない江戸して間もない江戸に出てくる。作刀の過程で粘りと強靱さを両立させるために古い錨や釘といった鉄の純が高い古鉄を混ぜるという独特な技法を新刀期で確立させていく模様は山本兼一「いっしん虎徹」と同様でしたが作刀に女剣士を入れるところがこの作家さんのオリジナリティかな?刀鍛冶の場は女神が主神のため、嫉妬されないように女性を入れないことになっています。この根強い迷信を柔軟に対処する虎徹の姿に現代を感じました。2017/08/11

桜絵

1
江戸時代の刀匠・長曽禰興里と、試斬家の娘・鬼姫の連作短篇集。 感想は下巻にて。2017/10/15

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