講談社文庫<br> だれの息子でもない

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講談社文庫
だれの息子でもない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062936613
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

オリジナルの死後もネット内を徘徊するアバター。すべての記憶と記録、彼らを木端微塵に消去することが、市役所に勤める僕の仕事だ!高校生のころに、父が死んだ。祖父の田畑を勝手に売り払い、母とぼくを捨てて出奔した親父を、憎まずにはいられなかった。―あれから十数年。日本には、各家庭に一台、携帯型対空ミサイル(略称:オーデン改)が配備されている。安曇平市役所の電算課電子文書係で働くぼくの仕事は、故人となった市民の、ネット内の人工人格=アバターを消去することだ。しかしある日、ぼくの目の前に、死んだはずの親父の人工人格が現れた―。

あなたの息子じゃない
神の御子なんかいない
だれの、息子でもない
解説 大森望


神林 長平[カンバヤシ チョウヘイ]
著・文・その他

内容説明

二〇二八年市民皆武装立国法により各家庭には携帯型対空ミサイルが配備。そのシステム管理と物故市民のネット内人工人格を消去することが安曇平市役所で働くぼくの仕事だ。出奔した父が他界して十数年。目の前に死んだはずの親父のアバター=ネットファントムが現れた。日本SF最高峰作家、講談社文庫初登場!

著者等紹介

神林長平[カンバヤシチョウヘイ]
1953年新潟県生まれ。’79年「狐と踊れ」で作家デビュー。『敵は海賊・海賊版』『グッドラック 戦闘妖精・雪風』などの長短篇で星雲賞を8回獲得。’95年、『言壷』で第16回日本SF大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ソラ

25
途中からなにがアバターなのか本人なのか曖昧な感じでこれは何が主体となっているんだろうとか思いながら何となく読了。父親のアバターとの会話は軽妙で面白かった。2017/05/28

みっちゃんondrums

22
今やっているSNSだって自分の分身と言えなくもない、意識的だけど。AIによるネットアバターが、自分オリジナルに代わって物事をこなす近未来の話。主人公の亡くなった親父のアバターらしきもののキャラが面白く、父息子のやり取りがコントのようで、ワケわからなくなりながらも楽しく読めた。意識とか存在とか考え出すと、俗世のことを忘れるわ。意識的な自分と無意識の自分のどちらが本当の自分なのか?とかね。2019/03/15

そふぃあ

18
"アバター"と呼ばれる、自分と瓜二つの文身のような存在をインターネット上に構築することで、日常的な検索や手続きをセミオートに代行してもらう技術が確立した、2028年の日本。主人公は故人のアバターを消去する業務を行う公務員で、彼の前に死んだはずの父親が現れ、主人公の身体を乗っ取り騒動を引き起こしていく。本作でも"意識とは一体何なのか?"という問いを追求する姿勢と切れ味は健在。『電脳コイル』のような、仮想空間の奥地に隠されたものを暴いていくスリルが味わえる、近未来の怪談。2022/11/27

けいちゃっぷ

14
この作者の本は9冊目で、どれもそこそこ楽しんで読めるのだが、これは傑作だというのにはなかなか当たらない。 各家庭に携帯型対空ミサイルが配備された近未来という設定で、これはコメディかなと思ったがそうでもないような。 亡くなった人のネットアバターを消去する仕事をしている僕の前に、女に入れ込んで逃げて死んだろくでもない親父が現れる・・・。 全体にコミカル調ながらラストはしんみり。 未来が神林に追いつけないなら、私は彼の背中すら見えないのかといささか寂しくなったな。 373ページ 2018/05/15

どんまいシリル

11
安曇野に旅行し、再読。美しい風景と本に、たいへん癒されました。2019/08/01

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