出版社内容情報
朝比奈 あすか[アサヒナ アスカ]
著・文・その他
内容説明
新人採用プロジェクトを完遂せよ。アラフォーの川俣志帆子はそのチームリーダーに突如指名された。ネットの裏工作や学生との心理戦を制し、成果を上げるが、なぜか心は満たされない。同居する男には惑わされ、猫カフェの猫ザビーだけが癒やし。このままでいいの?独身女性の働く辛さをリアルに描く!
著者等紹介
朝比奈あすか[アサヒナアスカ]
1976年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、出版社に勤務ののち、2006年『憂鬱なハスビーン』で第49回群像新人文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こすも
23
僕自身、6年間採用・人事の仕事をやっていたので、書かれていることが肌感覚でわかる部分がたくさんありました。採用業務の経験がなくこのリアリティを作り出すのは、朝比奈さんの取材力、観察力、想像力がいかに凄いかを物語っていると思います。1つの台詞、1つの描写がどれをとっても緩んだところがなく、まるで役と同化する名俳優のようです。少しずつ内面が崩れた登場人物たち、予定調和を嫌い、あえて伏線も回収しない物語の進行、なかなか評価されにくい作品だと思いますが、朝比奈あすかさんのファンとしては楽しく読むことができました。2018/02/12
み
21
う~ん、感想を読んだ気がするなぁと読んだものの…。何だかヤな気分で読了。ちと残念。2018/08/31
だりおん
8
人事部で選ぶ立場と猫カフェで猫に選ばれる立場との対比がもっと欲しかったなあ。ネットに書き込まれる文章が妙にリアルだった。2017/03/23
咲穗
6
採用担当者から見た就活の話。 学生には学生の、採用担当には採用担当の戦略と言い分があるってことかなぁ2023/07/16
まめの助
6
★★★☆☆新卒の採用担当を任された女の仕事と日々の話。実務も人間関係もそつがなく、仕事は出来るけど本性はちょっと破綻した難しいタイプ。性格描写がリアルで上手い。日々駆け引きの彼女は、欲したものが手に入ればいいということだけがモチベーションの原動力で、自分が何を求めているのかが分からなくなってしまったのだろう。傷付かない為に手に入れた鎧を脱げる場所が見つかって欲しい。2018/02/27