出版社内容情報
家康、生涯最大の危機「伊賀越え」を描く歴史小説。家康が戦国の覇者たりえたのはなにゆえか? 第二十回中山義秀文学賞受賞作。弱小の家に生まれ、幼少期を人質として過ごした家康は、織田と同盟を組むが、家臣同然の忍従を強いられる。信長の命で堺にいるとき、本能寺の変が起きた。三河へ戻るには、明智の追っ手から逃れ、敵が潜む伊賀を越えねばならぬ。杓子定規の石川数正、武田の家臣だった穴山梅雪ら、部下たちもくせ者揃い。己の凡庸さを知る家康は、四面楚歌の状況から脱出できるのか? 本能寺の大胆仮説もふくむ大仕掛け、注目の著者の歴史小説!
第一章 持たざる者
第二章 獅子身中の虫
第三章 まな板の鯉
第四章 窮鼠の賭け
伊東 潤[イトウ ジュン]
著・文・その他
内容説明
人の運は紙一重。切所を見極め、悔いなく生きよ―今川、武田、織田と強大な勢力が重石のようにのしかかる三河。部下にも呆れられる凡庸な武将家康には、越えるべき峠がいくつもあった。家康はなぜ天下人になれたのか?本能寺の衝撃の真相とは?剛腕・伊東潤が家康生涯最大の切所「伊賀越え」に挑む!
著者等紹介
伊東潤[イトウジュン]
1960年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。2013年『国を蹴った男』で第34回吉川英治文学新人賞、『義烈千秋 天狗党西へ』で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、『巨鯨の海』で第4回山田風太郎賞および第1回高校生直木賞(2014年)、2014年本書『峠越え』で第20回中山義秀賞を受賞する。いま最も注目を集める歴史小説作家の一人である。このほか『黒南風の海 加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(第1回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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