出版社内容情報
曽野綾子の名著、ここに復刊。忘れてはならない。戦後日本の発展の礎を築いたのは、ひたむきに生きた無名の人々だった――。大自然を相手に人類の碑を打ち立てる。そんな気概を胸にダムや高速道路の建設に従事する土木技術者・三雲竜起。己の仕事を世の発展のためと一途に信じ、つましくも幸せな家庭を築くが、苦難もまた忍び寄っていた――。運命に翻弄されながらひたむきに生きる市井の人々のあり様を、丹念な筆致で描いた傑作長編。
曽野 綾子[ソノ アヤコ]
著・文・その他
内容説明
大自然を相手に人類の碑を打ち立てる。そんな気概を胸にダムや高速道路の建設に従事する土木技術者・三雲竜起。己の仕事を世の発展のためと一途に信じ、つましくも幸せな家庭を築くが、苦難もまた忍び寄っていた―。運命に翻弄されながらひたむきに生きる市井の人々のあり様を、丹念な筆致で描いた傑作長編。
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年、東京生まれ。作家。聖心女子大学卒業。’54年、「遠来の客たち」が芥川賞候補となり作家活動に入る。’79年、ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章。’97年、「海外邦人宣教者活動援助後援会」(JOMAS)代表として吉川英治文化賞、読売国際協力賞を受賞。2003年、文化功労者。’95年~2005年まで日本財団会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひと
15
昭和30年代、まだ高度成長期に入る前と思われ、戦後のインフラ整備を進める日本を舞台とした、北陸出身の男女3名を軸にした物語。曾野氏の作家人生を方向づけた作品と聞いたので手に取った。氏の小説作品は初。上京の際に乗り合わせた汽車でたまたま乗り合わせたのをきっかけに、こんな関係になるとは…。3人の中では善江に一番好感を持った。日陰で苦労しているが、これから幸せになってもらいたい。主人公の竜起は偽善者っぽくていけ好かない。土木工事の現場がかなり詳細に表現されていて、リサーチをしっかりされたのだろうなと感心と驚き。2024/03/17
バーベナ
5
真面目で仕事一途な竜起。電車の中で知り合った二人の女性と、それぞれの人生が、縦横に交差しながら話が進む。そのなかで、男女のことは、ふとしたきっかけで、今までとは全く違う道に進んでいく。その道筋は自然とできていて、人の心の動きの不思議さ不可解さが怖いな。と。2016/07/20
さんつきくん
4
昭和30年代の日本、ダムや高速道路を作る土木屋の竜起が主人公。第一章は福島県只見に巨大なダムを作る。プロジェクトXみたいな話しかと思えばそうではなかった。どちらかと言うと人間模様に軸を置いた小説だ。北陸を走る列車の車内で偶然居合わせた男女3人。竜起、容子、善江の3人の話し。竜起と容子は後に結婚。善江は結婚と離婚を経験しシングルマザーに。そして罪悪感などさらさら感じない三角関係が形成されるのである。2022/10/09
ミガーいち
3
高度経済成長を支えた巨大プロジェクトに従事した人々に対し、純粋にすごいと思う。星32016/07/20
みやこ
2
高度経済成長期の日本で、只見のダムや名神高速道路の建設に携わる技術者が主人公。大自然を相手に奮闘する中で家庭を築きつつましい幸福を手に入れる。「これまでの生涯に起きたできごとは、どれ一つとして特に人々に訴えなければならぬようの異常な、あるいは偉大なものではない」と考えながらも、同僚を喪い、子は病を得る。厳しい自然を開いていく職場で人の命ははかないが、どの人もあっさり世を去っていくのは作者の死生観の現れだろうと感じた。主人公をめぐる女性たちも魅力的で、彼女たちとの出会いもまたおもしろかった。下巻が楽しみだ。2026/03/19
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