出版社内容情報
被れば姿かたちを変えられる「妖面」を売る旅商いの少年たち。我欲や好奇心がもたらすのは悲劇か、それとも。時代ファンタジー登場!面作師見習いとして、「お面屋たまよし」の屋号で面を売りながら旅を続ける少年・太良と甘楽。彼らが夜にだけ商う“妖面”を被れば、誰でも好きな姿に化けられる。しかし心が負の感情に傾けば、人ならぬものと化し、二度と元に戻れない。それでも人々は不思議な妖面を求めて、夜ごとお面屋を訪れては、欲と願いを満たそうとする。人の業にふれながら旅を続ける二人は何を見つめているのか。時代ファンタジー新登場!
御招山からの使者
枯れない花
へそ曲がりの雨宿り
ある兄の決断
石川 宏千花[イシカワ ヒロチカ]
著・文・その他
内容説明
面作師見習いとして、面を売りながら旅を続ける少年・太良と甘楽。彼らが夜にだけ商う“妖面”を被れば、誰でも好きな姿に化けられる。しかし心が負の感情に傾けば、人ならぬものと化し、二度と元に戻れない。それでも人々は妖面を求めてお面屋を訪れ、欲と願いを満たそうとする。時代ファンタジー新登場!
著者等紹介
石川宏千花[イシカワヒロチカ]
『ユリエルとグレン』で、第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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優希
98
読みやすかったです。面作師見習いとしてお面を売りながら旅をする太良と甘楽。夜にだけ売る妖面を求めて夜な夜な寄って来るお客から、人間の色々な顔を見られることができました。身につけると人間でなくなる可能性もあるのに何故人々は魅せられるように妖面を求めるのか。そこには人の業があるように感じました。軽いタッチでありながら意外と重いところを突いていると思います。旅をする2人は何を見ていたのでしょうか。太良と甘楽の謎めいた雰囲気とファンタジーのような物語で面白かったです。2016/03/25
90ac
41
「時代ファンタジー」というらしい。感想が書きにくい。表紙絵の印象をそのままアニメにしたような感覚で読み進んでしまう。しかし今一つグッと入り込むものがないような印象で残念です。「荒魂化」したときの情景などもっと迫力がほしいですね。「妖面」を利用するに到る人間模様が中心なので、お面屋とタイトルが付いているけど、お面屋は駆け込み寺的な要素となっていてあまり目立ちません。第3話のみお面屋の物語として他の3話とは異なっているので気分転換になります。全体として静かな作品です。2015/11/10
Norico
26
シリーズの他の作品読んで面白かったので、読破してみようと。人の内面と深く結びつく妖面を売る太良と甘楽。お互いを想いあってる2人の関係がいい。なのに太良に反抗しちゃう甘楽がかわいい。2人が成長して、どんなお面を作るのか楽しみ2016/10/02
ちょん
21
もともと「お面」というアイテムが大好きなのでこの話は面白かった! 程よいファンタジー感も話に入りやすく読みやすかったq(^-^q)♪ 気負うことなく読めるお話だったのでぜひとも続編出してもらいたい!あるのかなぁ?(*´ω`*)2018/02/07
やんやん
21
文庫化したので購入。どんどん出してほしい本。師匠が作った面を売り歩く甘楽と太良。たまよしという店名には裏の名前があった…。短編四編 『枯れない花』は不細工なお勝の強さが格好いい。『ある兄の決断』長兄の母への思いが哀しいが 断ち切ったお兄ちゃん頑張れ。2017/01/02