出版社内容情報
「その日」がアロワナ書店を襲う。動揺する昼田と対照的に、店を開け続けるハッコウ。続いていく毎日をゆるやかに更新する物語。幸福寺の小さな本屋さん「アロワナ書店」は毎朝開店し、客をはじめ、さまざまな人を迎え入れて、夜には閉まる。その日常が壊れた「あの日」を境に、「町の本屋さん」の店長として動き始めた店長のハッコウといとこの昼田の関係は、じわじわと変わり始める。仕事をすること、家族になること、人と繋がること。続いていく毎日をゆるやかに更新する物語。
昼田とハッコウ (下)
山崎 ナオコーラ[ヤマザキ ナオコーラ]
著・文・その他
内容説明
アロワナ書店は毎朝開店し、客をはじめ、さまざまな人を迎え入れて、夜には閉まる。その日常が壊れた「あの日」を境に、「町の本屋さん」の店長として動き始めたハッコウと昼田の関係は、じわじわと変わっていく。仕事をすること、家族になること、人とつながること。続いていく毎日をゆるやかに更新する物語。
著者等紹介
山崎ナオコーラ[ヤマザキナオコーラ]
1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で、2004年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
152
再読!上下巻通してとても読みやすくあっという間に読み終えることが出来た!昼田とハッコウを中心に街の本屋の書店員がどのようにお仕事をしているかがわかる。地域密着型の本屋というものが年々減少している。そのなかで作家さんとのトークイベントや少し変わったフェアを行うことで本屋が発展し、ひいては街の発展を祈って奮闘している。お仕事以外のプライベートで失恋し、家族について考え、本屋について考える昼田を見ると私と少し似ている部分もあるなーと感じた。本屋さんが好きな方、本が好きな方にぜひ読んでほしい本になっている!2020/10/13
coco夏ko10角
32
ゆるい感じや考えていること等上巻もよかったけど、下巻になって昼田が本格的に書店員になりアロワナ書店での仕事が色々と、より面白くなった。昼田とハッコウが二人でいるときの空気いいな。そして続いていく日常。2016/07/16
橘
30
下巻も面白かったです。生きていくって、変化の連続です。選んでいるのか、流されているのか…まだわたしには決めるのは難しいです。書店員の仕事の様子もわかり、本屋さんに行きたくなりました。チェーン店もいいけど、町の本屋さんもいい。描かれた「あの日」も、忘れないでいようと思いました。じわじわとくる本でした。良かった。こちらのアロワナ書店の栞も好きです。2016/03/21
ぐりぐら
26
街の本屋さんが舞台。最近好きだなナオコーラさん。今回は全くのジャケ買い。表紙の通り書店の日常が描かれていて、書店と作家さん、出版社や版元の関係や再販制度などなど書店の裏側が詳しく書かれていて興味深い。だからと言ってお仕事小説!という訳でもなく、人の繋がりや複雑な家族のあり方など色々と考えさせられる。作中に出てくる書店のしおりがついていたりとなかなか粋。本や本屋さんが好きな人にはたまらない。前半の主人公の後ろ向きな愚痴がいい加減にしろってくらい続くところが少々読み進むスピード減退させた以外は面白く読めた。2016/12/16
那由多
25
店長になって、恋をして、失恋して、父親が現れたり他にも色々あるけれ、感情を大きく揺さぶられないのが逆にクセになる。私たちの周りにある日常に近い空気があるせいじゃないかな。頑張っても全てが実ることはないし、相性悪いけど一緒にいないといけない関係性が職場には存在するし、かと言って嫌うほどではない相手。身近なあるあるだけど、嫌な生々しさはないのでスッと入ってくる。これからも書店で本を買おう。2020/08/21