出版社内容情報
「報道」の部門で急成長を遂げたテレビ局の社長交代劇。親会社である新聞社以外で初のプロパー社長候補は、いわくつきの人物だった!「常軌を逸した女子アナ好き」と書かれるような男が生え抜き初の社長でいいのか。“ニュースショー”を成功させ、視聴率で「四冠王」も夢ではないと胸を張るテレビ局も内実は醜聞まみれだった。批判精神をなくした組織は公器たりうるのか。大逆転を狙って、一組の男女が奔走する。息もつかせぬ経済小説の力作!
第一章 怪文書の“怪”
第二章 伝説のテレビ屋たち
第三章 活字コンプレックス
第四章 トップ人事
第五章 “民放のNHK”
第六章 中期経営改革
第七章 特命事項
第八章 人事異動
第九章 人事権者の暴走
高杉 良[タカスギ リョウ]
著・文・その他
内容説明
「常軌を逸した女子アナ好き」と書かれるような男が生え抜き初の社長でいいのか。“ニュースショー”を成功させ、視聴率で「四冠王」も夢ではないと胸を張るテレビ局も内実は醜聞まみれだった。批判精神をなくした組織は公器たりうるのか。大逆転を狙って、一組の男女が奔走する。息もつかせぬ経済小説の力作!
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
1939年東京都生まれ。専門紙記者・編集長を経て、’75年『虚構の城』でデビュー。以後、緻密な取材に基づいた企業小説・経済小説を次々に発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しおつう
29
テレ朝をモデルに、テレビ会社内外の権力抗争を描いた社会小説ではあるが、私としてはこの先テレビや新聞社が権力を維持し得るのかどうかがそもそもの疑問である。この数年の間にYouTubeのCMが大企業に塗り替えられてしまったように、企業スポンサーのCM料金の支払い先が果たしてテレビや新聞のままでいられるのか?例えば大ヒットのオンラインゲームなどでは企業がCMを見てもらう代わりにユーザーの課金を肩替わりするなどのシステムが状態化するとか…。この小説の様にいつまでもメディア会社の高給が続くとは思えない。2016/10/25
Our Homeisland
23
以前にはかなり読んでいたことのある高杉作品を久しぶりに読みました。これまでの彼の作品にはあまりなかった、恋愛の要素があったことについて要不要、賛否両論だろうなと思いました。とんでもない悪役が登場するのですが、扱われ方は池井戸作品とは全然違っていて、高杉作品だけあって、ノンフィクションを下敷きにするようなドラマチックな展開ではない自然な展開で物語が進んでいきました。2017/01/13
誰かのプリン
19
テレビ局も所詮商業主義と言うことか。スポンサーである企業の不祥事も暴けない。社会正義は何処へ。2019/10/16
MASA PAPA
19
もう少し分かりやすい当て字にしてくれたら。。。 マスコミの世界は少しかけ離れた世界なので、これまでの作品より難しかった。結果、自分としてはあまり興味のないテーマだった。。。というか、マスコミに対する信頼感がないのかな。2017/12/04
ブランドのアーメン
11
対照的な二人が出世を争う経済小説。テレビ界の腐った現実が興味深い。最後はモヤモヤ感が否めないけど、高杉さんの企業小説は取材力が凄いし、ここまで斬り込む内容は称賛に値する。2015/09/12