出版社内容情報
丁寧な取材で史実を調べ上げ「歴史其儘」というべき作風で定評のある著者の「取材ノート」を中心にした初期エッセイ集。初の文庫化!終戦前の数ヵ月間は、太陽も、空も、道も、焼跡もすべて白っぽかった――。
吉村文学の原点である戦争、そして文学をめぐる真率なる言葉の瑞々しさ
作家・吉村昭の精髄
あとがきを書きながら、早くこの随筆集を手にしたい気持ちがしている。随筆集は、書く者の自画像に似たものだが、自ら描いた自分の顔をあらためてながめまわしてみたいからだ。――「あとがき」より
終戦を境にして戦時中から著しく変化した人間の不可解さを見きわめることを出発点とした吉村文学。現地に足を運び、戦争の生存者の声に耳を傾けた記録。また、大切な古本を庭に埋めて空襲から守った思い出や、文学とはなにかを学んだ「暗夜行路」の舞台を巡る旅など、作家の原点を浮彫りにした初期随筆集。
戦争と〈私〉
取材ノートから
社会と〈私〉
小説と〈私〉
あとがき
吉村 昭[ヨシムラ アキラ]
著・文・その他
内容説明
終戦を境にして戦時中から著しく変化した人間の不可解さを見きわめることを出発点とした吉村文学。現地に足を運び、戦争の生存者の声に耳を傾けた記録。また、大切な古本を庭に埋めて空襲から守った思い出や、文学とはなにかを学んだ「暗夜行路」の舞台を巡る旅など、作家の原点を浮彫りにした初期随筆集。
目次
戦争と“私”(白い橋;戦後は終らない ほか)
取材ノートから(「冬の鷹」ノート;「ふぉん・しいほると」ノート ほか)
社会と“私”(ほのぼのとした人の死;御焼香 ほか)
小説と“私”(私の生れた家;路上に寝る ほか)
著者等紹介
吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927年東京生まれ。学習院大学国文科中退。’66年『星への旅』で太宰治賞を受賞する。徹底した史実調査には定評があり、『戦艦武蔵』で作家としての地位を確立。その後、菊池寛賞、吉川英治文学賞、毎日芸術賞、読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞、日本芸術院賞、大佛次郎賞などを受賞する。日本芸術院会員。2006年79歳で他界(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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