出版社内容情報
井戸に落ちそうになった子どもを助けようとするのはなぜか――孟子と、西欧啓蒙哲学者たちの議論を戦わせつつ、普遍に迫る快著!孟子とカント、ルソー、ニーチェ。中国哲学と西洋哲学を往還しながら、人間の道徳の根拠を問う、現代フランス思想の旗手のよるスリリングな著作が、ついに文庫化! 東浩紀氏も絶賛する注目の書。
西洋哲学、東洋思想という枠を軽々と乗り越え、普遍に迫ろうとする知の力を堪能してください。
1.憐れみをめぐる問題
2.性と生について
3.他者への責任
4.意志と自由
5.幸福と道徳の関係
訳者解題――存在と道徳への問い直し
フランソワ・ジュリアン[フランソワ ジュリアン]
著・文・その他
中島 隆博[ナカジマ タカヒロ]
翻訳
志野 好伸[シノ ヨシノブ]
翻訳
内容説明
井戸に落ちそうな子供を助けることは憐れみなのか、義務なのか。ルソーもカントも道徳を基礎づけることを試みた。しかし「誰も成功していない」(ショーペンハウアー)。ニーチェは道徳の系譜学へと目を向けた。そして今、思想史を相対化し伝統を確認しながら、著者は孟子との対話を始める。賢者の石は、中国思想を批判的に揺さぶり続けたその先にある。
目次
1 憐れみをめぐる問題(忍びざるものを前にして;基礎づけか比較か―あるいは基礎づけのための比較 ほか)
2 性と生について(人性論;善か悪か ほか)
3 他者への責任(人間性、連帯;天下を憂う)
4 意志と自由(妄想的な意志?;自由な観念なしに)
5 幸福と道徳の関係(正義は地上に存す;地は天に肩を並べる ほか)
著者等紹介
ジュリアン,フランソワ[ジュリアン,フランソワ] [Jullien,Fran〓ois]
1951年生まれ。フランスの高等師範学校で古典学を学び、ギリシア哲学研究の後、中国思想に取り組む。パリ第七大学教授
中島隆博[ナカジマタカヒロ]
1964年生まれ。東京大学教授。中国哲学専攻
志野好伸[シノヨシノブ]
1970年生まれ。明治大学准教授。中国哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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