講談社学術文庫<br> 時間の非実在性

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講談社学術文庫
時間の非実在性

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  • サイズ 文庫判/ページ数 264p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924184
  • NDC分類 112
  • Cコード C0110

出版社内容情報

「時間の哲学」の古典として、誰もが触れる有名論文の全訳、ついに刊行。訳者・永井均氏の詳細な注解と論評をも加えた決定版!マクタガートが1908年に「Mind」誌に発表した「時間の非実在性」(The Unreality of Time)は、時間の哲学についての不朽の名作として名高い。発表から100年を過ぎた今でも、必読の文献とされる。
しかしながら、これまで、邦訳が刊行されていなかった。
本書は、現在、日本の代表的な哲学者の一人である永井均氏が、はじめて全訳し、かつ、きわめて詳細な注解と論評を施したものである。
マクタガートの時間論で、核心をなすのが、時間のA系列、B系列という議論である。
A系列とは、過去・現在・未来と流れていくことに時間の本質を見る。
B系列とは、より前であるか、より後であるか、に時間の本質を見る。
マクタガートの議論を丁寧に解説し、そのうえで、A系列、B系列をもとに、訳者が独自の「注解と論評」を加えた、必読の決定版。

第一部 「時間の非実在性」
第二部 注解と論評
   第一章 A系列なしに時間はありえない
   第二章 時間の本質であるA系列は矛盾しており、それゆえ実在しないから、   時間は実在しない
第三部 付論


ジョン.エリス・マクタガート[ジョン.エリス マクタガート]
著・文・その他

永井 均[ナガイ ヒトシ]
著・文・その他/翻訳

内容説明

第一部はマクタガートの著名な論文「時間の非実在性」の全訳。第二部は訳者による段落ごとの詳細な注解と論評。第三部は訳者による付論。本書は、この三部構成から成る。A系列(過去・現在・未来)とB系列(より前とより後)というマクタガートが提起した問題を、訳者が第二部以降で縦横に掘り下げる決定版。はたして「現在」とは、「私」とは何か。

目次

第1部 時間の非実在性(本文)
第2部 注解と論評(A系列なしには時間はありえない;時間の本質であるA系列は矛盾しており、それゆえ実在しないから、時間は実在しない)
第3部 付論(A系列とB系列;矛盾はどこにあるのか;時計の針について)

著者等紹介

マクタガート,ジョン・エリス[マクタガート,ジョンエリス] [McTaggart,John Ellis]
1866‐1925年。ロンドンに生まれ、ケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジで研究生活を過ごした代表的なイギリス観念論者

永井均[ナガイヒトシ]
1951年生まれ。慶應大学大学院文学研究科博士課程単位取得。現在、日本大学教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

40
有名なマクタガートの名と、その時間論。初めてその全文を読んだが、50ページ弱の、想像より短いものであり、大半は訳者・永井氏による、マクタガート時間論の解説と展開になっている。原典とともに1世紀後の時間論の深まりを読めるわけである。これまで類書ではなかなか理解できづらかった、A系列とB系列の本当の意味と区別が、実は端的な<私>と、他人にも当然存在する「私」に類比できることがわかった。しかし、この構造の類似性はいったい何なのか。時間や<私>とは、さらに根源的な何かの現れなのか。と、ふっと読み終わって思った。2017/03/05

ころこ

39
マクタガートの論文の功績は、時間をA系列とB系列に分けて考えたことにあります。「現在」のあるA系列が本質であるが、時間の概念を使って時間の実在を証明しようとしているのは論点先取なので、時間は存在しないとしています。A系列の矛盾とは、A系列とB系列の間の矛盾だといえます。理由律と同じように、超越性を扱うとここでいう論点先取のようなことが必ず起きますが、哲学の魅力のひとつは、この思考不可能なことを思考することにあるといえるでしょう。永井の注釈は独自の考えが入り込んでおり、本文を換骨奪胎しています。ピンとこない2019/01/17

ドン•マルロー

19
時間とはあらゆる定理を秩序立てるための当然の前提条件である。つまり実在するかどうかという疑義があがるまでもない「公理」の部分なのだ。そこに懐疑のメスを入れようものなら、われわれを支えていたはずの足場はたちまちにして崩れ去り、宇宙空間のような広大な無のなかに放り出されてしまうだろう。マクタガードのなしたこととはつまりはそういうことだと私は解釈している。2017/09/18

月をみるもの

12
なせ永井さんが、この本を訳してるかと言うと、"マクタガートの「時間には矛盾がある」という主張とウィトゲンシュタインの「独我論は語り得ない」という主張は、それぞれ「現在」と「私」に関して全く同じことを問題にしており、実質的に同じ結論に達している。,,,,, その「矛盾」も「語りえなさ」も、我々の世界の成り立ちにとって不可欠のものである"かららしい。 なるほど。。。2019/05/26

渡邊利道

7
有名な論文で「やっと読んだ」という感じ。とてもわかりやすく、時間は無矛盾であることはできず、ゆえに実在しないという論証。永井氏の注釈ではA系列(より前、より後の区別)とB系列(過去・現在・未来)とのあいだをさらに精緻に論じていてとても面白いがややっこしい話でもある。でも明晰さは失っておらず、無限後退の議論が出てくるので、毒我論からアプローチするのかと思いきやそれと関連しつつもっと繊細な議論で大変面白かった。2017/07/07

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