出版社内容情報
「時間の哲学」の古典として、誰もが触れる有名論文の全訳、ついに刊行。訳者・永井均氏の詳細な注解と論評をも加えた決定版!マクタガートが1908年に「Mind」誌に発表した「時間の非実在性」(The Unreality of Time)は、時間の哲学についての不朽の名作として名高い。発表から100年を過ぎた今でも、必読の文献とされる。
しかしながら、これまで、邦訳が刊行されていなかった。
本書は、現在、日本の代表的な哲学者の一人である永井均氏が、はじめて全訳し、かつ、きわめて詳細な注解と論評を施したものである。
マクタガートの時間論で、核心をなすのが、時間のA系列、B系列という議論である。
A系列とは、過去・現在・未来と流れていくことに時間の本質を見る。
B系列とは、より前であるか、より後であるか、に時間の本質を見る。
マクタガートの議論を丁寧に解説し、そのうえで、A系列、B系列をもとに、訳者が独自の「注解と論評」を加えた、必読の決定版。
第一部 「時間の非実在性」
第二部 注解と論評
第一章 A系列なしに時間はありえない
第二章 時間の本質であるA系列は矛盾しており、それゆえ実在しないから、 時間は実在しない
第三部 付論
ジョン.エリス・マクタガート[ジョン.エリス マクタガート]
著・文・その他
永井 均[ナガイ ヒトシ]
著・文・その他/翻訳
内容説明
第一部はマクタガートの著名な論文「時間の非実在性」の全訳。第二部は訳者による段落ごとの詳細な注解と論評。第三部は訳者による付論。本書は、この三部構成から成る。A系列(過去・現在・未来)とB系列(より前とより後)というマクタガートが提起した問題を、訳者が第二部以降で縦横に掘り下げる決定版。はたして「現在」とは、「私」とは何か。
目次
第1部 時間の非実在性(本文)
第2部 注解と論評(A系列なしには時間はありえない;時間の本質であるA系列は矛盾しており、それゆえ実在しないから、時間は実在しない)
第3部 付論(A系列とB系列;矛盾はどこにあるのか;時計の針について)
著者等紹介
マクタガート,ジョン・エリス[マクタガート,ジョンエリス] [McTaggart,John Ellis]
1866‐1925年。ロンドンに生まれ、ケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジで研究生活を過ごした代表的なイギリス観念論者
永井均[ナガイヒトシ]
1951年生まれ。慶應大学大学院文学研究科博士課程単位取得。現在、日本大学教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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