講談社学術文庫<br> 中央アジア・蒙古旅行記

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講談社学術文庫
中央アジア・蒙古旅行記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 456p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923743
  • NDC分類 292.96
  • Cコード C0122

出版社内容情報

13世紀中頃ヨーロッパから「タルタル人」の地を目指した修道士たち。ユーラシア乾燥地帯横断の苦難のなか使節の目に映ったものとは13世紀中頃、チンギスから、オゴデイ、グユク、モンケとモンゴルが中央アジアへ拡張していく世界情勢のなか、ヨーロッパでは危機感とともに東方への関心が増大、教皇やフランス王が何回か使節団を派遣した。
中でもカルピニのジョンとルブルクのウィリアムは、その旅行記とともに歴史に大きな名を刻んでいる。
教皇インノケンチウス4世の使節としてカラコルムに到達、モンゴル新帝グユクの即位式に立ち会う幸運に恵まれたジョン。ルイ9世の書簡を携え伝道者としてさまざまな民族に出会いながら最終的に皇帝モンケに面会したウィリアム。二人が残した報告書は、元朝を開く前のモンゴル、中央アジアのステップや砂漠を疾駆する遊牧帝国モンゴルの実情をリアルに伝える一級史料となっている。

第一部 プラノ=カルピニのジョン修道士の旅行記
  第一章 タルタル人の土地
  第二章 タルタル人の風采、かれらの衣服、かれらの住居・財産・結婚について
  第三章 タルタル人の神の礼拝、かれらが罪とみなすこと、占いとお祓い、葬儀そのほかについて
  第四章タルタル人の性格、良い点・悪い点、かれらのしきたり、食物そのほかについて
   (以下略)
第二部 スブルクのウィリアム修道士の旅行記
  第一章 ガザリアの地区
  第二章 タルタル人とその住居
  第三章 タルタル人の食物
  第四章 タルタル人のコスモス酒の醸りかた
  第五章 タルタル人の食べる動物、その衣服、その狩猟
  第六章 男の頭髪の剃りかた、女の身の装いかた
  第七章 女たちのつとめ、タルタル人の仕事
  第八章 タルタル人の裁判と判決、死と埋葬について
   (以下略)


カルピニ[カルピニ]
著・文・その他

ルブルク[ルブルク]
著・文・その他

護 雅夫[モリ マサオ]
翻訳

内容説明

一三世紀中頃、ヨーロッパ人が相次いでモンゴリアの奥深く入っていった。教皇あるいは王の命を受け「地獄(タルタルス)の住人」の地へとユーラシア乾燥帯を苦難と危険を道連れに歩みゆく修道士たち。勢力を西へ拡大中のモンゴル帝国で、また本営カラコルムで彼らは何を見、誰に会い、どんな宗教や風俗に触れたのか。二人の修道士それぞれの見聞記。

目次

第1部 プラノ=カルピニのジョン修道士の旅行記―「モンゴル人の歴史」(タルタル人の土地、その位置、地勢、気候;タルタル人の風采、かれらの衣服、かれらの住居・財産・結婚について;タルタル人の神の礼拝、かれらが罪悪とみなすこと、占いとお祓い、葬儀そのほかについて;タルタル人の性格、良い点・悪い点、かれらのしきたり、食物そのほかについて;タルタル人の帝国のおこり、その首長たち、皇帝および諸侯たちの行なった支配 ほか)
第2部 ルブルクのウィリアム修道士の旅行記(ガザリアの地区;タルタル人とその住居;タルタル人の食物;タルタル人の、コスモス酒の醸りかた;タルタル人の食べる動物、その衣服、その狩猟 ほか)

著者等紹介

護雅夫[モリマサオ]
1921年生まれ。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教授、日本大学教授を歴任。『古代トルコ民族史研究』で日本学士院賞を受賞。アンカラ大学日本語科設立に尽力。1996年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

トムトム

20
なんかスゴイな。チンギス・ハーンが支配していたモンゴル帝国、いや、アジア大陸を旅したヒトの日記です。私の日記も後世の人が読んだら文化的に貴重な資料になるかな?欧州と亜細亜の間にオスマン帝国があったから、欧州は遠回りしてアメリカ大陸を発見したり。人間観察が趣味ですとか言っている人がいるけれど、まず歴史を学ぶべきだと思いました。2023/05/26

tokumei17794691

2
ブックオフオンラインで数年間入荷待ちして、運よく入荷したので購入。両修道士とも、よく行って、帰ってこられたものだ。モンゴル帝国の衣食住、官制、軍制の部分はまだ理解できた。ただ、13世紀の欧州人の常識が分からぬため、それ以外の箇所、特にキリスト教関係の部分はチンプンカンプン。訳注、本旅行記の背景を記した訳者解説、チンギス・カン略系図があったことは親切だが、それでも肩書のない人名は、地名と区別がつきづらく、読んでいてストレスだった。略歴付きの「登場人物一覧」があれば、もう少し読みやすかったかも?2025/02/24

ポルターガイスト

2
前から読んでみたかったプラノ・カルピニとルブルックの旅行報告書。授業で使うための史料集めとして。カルピニはともかくルブルックは性格悪いな。笑2023/05/24

Lunta

2
13世紀にモンゴルまででかけたヨーロッパ人修道士たちの記録。一人はローマ教皇のお使いでいわば敵情偵察、もう一人はフランス王の親書を携えての布教目的。征服した土地の住民を殺戮しまくったモンゴル人だが、その「宮廷」にはイスラム教徒やネストリウス派キリスト教徒もたくさんいて、修道士たちもそれなりに歓迎されるのが意外。その寛容性は現実的なメリットを期待してのものだっただろうが、異教徒よりもむしろネストリウス派をボロクソに言うカソリック修道士の狭量よりまともに思える。2019/06/30

積読0415

1
知らない土地で偉そうに説教するからトラブルになるんだと思います(真顔)2018/10/28

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