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講談社学術文庫
イヌ―どのようにして人間の友になったか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923460
  • NDC分類 489.56
  • Cコード C0145

出版社内容情報

イヌと人間は狩りを通じて「同盟」を結び、5万年前から共同生活を楽しんできた。2億年におよぶ進化の歴史。イラスト100点以上。アメリカの動物学者でありイラストレーターでもある著者が、「人間の最良の友」といわれるイヌの進化と人間との関わりの歴史を、100点以上のイラストをまじえてやさしく物語る。
現在、世界中で人間と一緒に生活しているイヌは、13属、約36種におよぶという。家犬は人間にとっていちばん古い家畜で、およそ5万年も前から人類との共同生活を楽しんできたが、しかしこの長い期間も、2億年におよぶイヌ科の長い歴史から見れば、ほんの一部分にすぎない。そもそも人類が、武器の助けもなしに自然界の虐殺者とも思われるオオカミの子孫を友とすることができたのはなぜなのか。
本書は、哺乳類の誕生から、太古の肉食動物たちの盛衰を経て、イヌがキツネやオオカミたちと分かれて人間と「同盟」を結ぶ過程を明らかにする。まず、狩りの場で協同して大きな獲物を仕留め、人間との信頼関係を築いたイヌは、いまや、病に苦しむ人や孤独な老人を癒し、猟犬や番犬のみならず、スマートなイヌから極端に矮小化された室内犬など、さまざまな姿や特徴を持つにいたっている。
身近なイヌをもっと知るために、犬好き必読の一冊。巻末解説は今泉吉晴氏。
[原本 THE CANINE CLAN?A New Look at Man’s Best Friend 1983、邦訳『イヌ―どのようにして人間の友になったか』岩波書店1984年、1991年]

哺乳動物とは何か
犬の先祖になった食肉類
肉食の哺乳動物たちの世界
イヌの起源
詐欺師レイナードとキツネたち
狩りをする野生のイヌ
イヌ
人に飼われた犬
いろいろな犬種の生い立ち
大型の犬―マスチフ
小型の犬と矮小な犬
人間社会のなかの犬
訳者あとがき
解説 (今泉吉晴)


ジョン.C・マクローリン[ジョン.C マクローリン]
著・文・その他

澤崎 坦[サワザキ ヒロシ]
翻訳

内容説明

五万年も前から人との共同生活を楽しんできたイヌ。いまや、大型のマスチフや室内犬のペキニーズなど、多様な姿と特徴を持ち、病人や孤独な老人を癒してくれる。哺乳類の誕生から、太古の肉食動物の盛衰を経て、イヌがキツネやオオカミと分かれて人間と同盟を結ぶまでの過程を、一〇〇点以上のイラストと、科学的推理を交えて解明する。

目次

哺乳動物とは何か
犬の先祖になった食肉類
肉食の哺乳動物たちの世界
イヌの起源
詐欺師レイナードとキツネたち
狩りをする野生のイヌ
イヌ
人に飼われた犬
いろいろな犬種の生い立ち
大型の犬―マスチフ
小型の犬と矮小な犬
人間社会のなかの犬

著者等紹介

マクローリン,J.C.[マクローリン,J.C.] [McLoughlin,John C.]
アメリカの動物学者、サイエンス・イラストレーター

澤崎坦[サワザキヒロシ]
1925年、東京都生まれ。東京大学農学部卒業。農学博士。東京大学農学部教授、同附属牧場長、日本中央競馬会参与などを務め、2003年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ymazda1

2
ズル賢いキツネの種類だけが人の周りで生き残って、人馴れしたオオカミだけがイヌとして人の周りで生き残った。 そして、ここまでが、競合状態にある動物への人間の干渉として許される限界ラインだと、著者は強く考えているんだろうなってのが、あちこちから伝わってくる感じがした。 そのせいか、品種改良によって、たとえば体の大きさや小ささが骨格や臓器と折り合わなくなるとかして短命化してしまった血統種に対する著者のまなざしは、なんか悲しく感じられた。

ハルトライ

2
題に偽りあり。人間とイヌとの関係の歴史が語られる本かとおもいきや、四分の一ほどは人間と関係ない――どころか、一部はイヌとの関係性さえ薄いような、哺乳類の歴史が――"首を傾げる箇所がそこそこあるような正確さ"で語られる内容。また、著者は小型犬が嫌いなので、彼らに対する表現は悪辣の極み(遠回しに、自分にとって蜘蛛か蛇みたいなものだと言い切っている)。これで、ナチュラリストの愛犬家を自称とは、逆にすごい。そういう"アレ"な著者の、ちゃんと文献を参照してんだかどうなんだかさえ分からない"文言"がひたすら並ぶ一冊。2016/04/02

Lian

1
イヌとヒトの共進化の話に興味が出たので、その前に古典っぽい本を、と読んでみた。の元々1983年に書かれた本ということで系統樹とかに関しては古そうだし、けっこう著者の偏見が強そうな感じはしたが、イヌに至るまでの頭蓋骨の進化の話や家犬の品種の歴史の話などは面白かった。2020/04/27

ユッケ

1
人間がイヌとどういった形で交流を始め、そしてどういった過程を経て絆を深めたかを解説してくれる本だと思ったんだけどなあ。イヌの生物学的な進化の過程の説明から始まり、以後は近縁種の解説や人間がイヌに施した品種改良の歴史に多くのページが割かれている。つまり、人間と友達になる前後と関係のない親戚の説明ばかりで、肝心のイヌと人間の交流の始まりの部分がすっぽり抜け落ちているように感じた。2019/08/28

Heyryo Motoyama

0
人間と共に生きるようになって1万年以上になるというイヌ。野生の犬であるオオカミからどのように進化してきたのかが詳しく書かれてある。家犬とは人間による人工的な進化であり、なかには逃げた奴隷を追跡する為に造られたイヌもいると。2017/01/18

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