講談社学術文庫<br> 夏目漱石

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講談社学術文庫
夏目漱石

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923378
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0193

出版社内容情報

初の漱石論、ついに文庫化! 没後100年を迎え、漱石文学を愛するすべての人が避けて通れない記念碑的著作を読む時が訪れている。本書は、夏目漱石(1867-1916年)が死去した翌年に刊行され、初の本格的な漱石論として知られる記念碑的著作である。
著者は東京帝国大学法科大学に在学中、夏目漱石門下に入り、筆名「赤木桁平」で評論活動を始めた。中でも1916年8月に『読売新聞』で発表された「『遊蕩文学』の撲滅」は、花柳界を舞台にした小説を「遊蕩文学」として激しく批判し、近松秋江、長田幹彦、吉井勇、久保田万太郎、後藤末雄といった作家たちを攻撃して論争を巻き起こしたことが知られている。翌1917年には万朝報社に入社した著者が同年に発表したのが本書『夏目漱石』である。
本書は三部構成をとっている。前編「生涯の輪郭」が漱石の生涯を描く評伝、中編「業績の概観」が文学論、そして後編「芸術の本質」では漱石文学を扱いながら芸術論が展開されており、ここで描かれた漱石の全体像は以降、漱石を論ずる際の基本的な枠組みを長きにわたって提供することになった。賛同するにせよ、反対するにせよ、本書は漱石文学を読む者が避けて通れない重要な著作にほかならない。
著者は漱石文学の進展を三つの時期に分類する。朝日新聞社入社以前の「ロマンチシズムの時代」、『虞美人草』から『門』にかけての「転向の時代」、そして『彼岸過迄』から『明暗』に至る「リアリズムの時代」である。ここには、エゴイズムに裏打ちされた「ロマンチシズム」から「転向」し、ついにエゴイズムを克服する「リアリズム」へと至る展開が描かれている。
ところが、本書はこれまで一度も文庫に収録されたことがなく、戦後は大きく取り上げられることもなかった。そこには、1920年に評論界を去って政治家に転身した著者が1936年に衆議院議員に当選して以降、第1次近衛内閣では文部参与官を務めるとともに、本名である池崎忠孝の名義で国家主義的な政治著作を次々と発表していったことが深く関わっている。この経歴ゆえに、著者は戦後A級戦犯に指定され、巣鴨プリズンに収監された。
戦後70年が過ぎ、漱石没後100年を迎える今、著者の後半生から先入観を抱くことなく、適切な距離をとった目でこの歴史的な書物を読むことができる時がついに訪れている。

緒 論
 前編 生涯の輪郭
第一章 幼年時代・学生時代(慶應三年─明治二十六年)
第二章 教師時代(明治二十六年─明治四十年)
第三章 創作家時代(明治四十年─大正五年)
 中編 業績の概観
第一章 ロマンチシズムの時代(『樣虚集』─『四篇』)
第二章 転向の時代(『虞美人草』─『門』)
第三章 リアリズムの時代(『彼岸過迄』─『明暗』)
 後編 芸術の本質
第一章 芸術的要素の変遷
第二章 構想の技巧的様式
第三章 描写の傾向及び特質
第四章 文章──文体・文格
結 論
附録(上) 漱石先生の追憶
附録(中) 漱石先生に対する誤解に就て
附録(下) 漱石先生年表
解 説


赤木 桁平[アカギ コウヘイ]
著・文・その他

内容説明

東京帝大の学生時代に漱石門下に入り、筆名「赤木桁平」で執筆活動を始めた著者による本書は、漱石が死去した翌年(一九一七年)に刊行された初の本格的評伝・評論として知られる。のちに本名・池崎忠孝として政治家に転身、戦後はA級戦犯容疑者に指定・収監されたため、長らく歴史の闇に沈められてきた問題作、初の文庫化!

目次

前編 生涯の輪郭(幼年時代・学生時代(慶応三年‐明治二十六年)
教師時代(明治二十六年‐明治四十年)
創作家時代(明治四十年‐大正五年))
中編 業績の概観(ロマンチシズムの時代(『漾虚集』‐『四篇』)
転向の時代(『虞美人草』‐『門』)
リアリズムの時代(『彼岸過迄』‐『明暗』))
後編 芸術の本質(芸術的要素の変遷;構想の技巧的様式;描写の傾向及び特質;文章―文体・文格)

著者等紹介

赤木桁平[アカギコウヘイ]
1891~1949年。東京帝国大学在学中に夏目漱石門下に入り、筆名「赤木桁平」で評論活動を始める。1936年、衆議院議員に当選。戦後はA級戦犯容疑者に指定・収監されたが、病気のため釈放。主な著書に『芸術上の理想主義』(1916年)、『太平洋戦略論』(1932年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tokiniwa

3
漱石がなくなってすぐに書かれた若き作者の高ぶりが感じられる。残念なのはその後の作者の変節ぶりであり、師を思い続けることと若き日の情熱を持ち続けることがいかに難しいが分かる。2016/01/11

うさと

1
夏目漱石の作品は多く読んできたが、批評本みたいなのを読むのは始めてで興味深かった。彼の人生を概観することで、自分の中での彼の輪郭みたいなものがよりはっきりしてきたし、小説の技巧についても述べられていて、自分が夏目漱石の小説のどういう部分が好きなのかわかった気がする。ただ、解説にあるような本書に対する批判は全くその通りだと思う。2018/12/02

かしこ

1
この人は倫敦塔を押している。そういわれてみれば2王子やジェーン・グレイの幻はくっきりと印象に残っていて、たしかに良いという気になってくる。漱石をちょうどいい位置で見てきて、亡くなってすぐに書かれた評論なので熱さがある。2016/08/26

kenitirokikuti

1
戦後A級戦犯となった池崎忠孝の若いときの著作。漱石門下で、師の没後すぐに書かれた漱石論。文庫化は今回初という2016/04/19

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