出版社内容情報
山口 仲美［ヤマグチ ナカミ］
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内容説明
江戸時代の人は、鶏の鳴き声を「とーてんこー」と聞き、「東天紅」という漢字をあてていた―。「こけこっこー」という擬音語ひとつとっても、現代人の知らないことはたくさんある。古典からコミックまで豊富な用例とともに、類義語との使い分けも解説。オノマトペ研究の第一人者による実用性と文化史の厚みを備えた決定版辞典。約二〇〇〇語を収録。
著者等紹介
山口仲美［ヤマグチナカミ］
１９４３年生。東京大学大学院修了。埼玉大学名誉教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡部敬史／おかべたかし
112
「似ているオノマトペ」ができないか通読。実に多様なオノマトペが収録されていて、こういった類の本の決定版的な位置付けの本書。見ても楽しい一冊でした。シャッター音の変遷とか楽しいかなーと思いつつも、項目内容が似てくるかなとひとまず断念。いつか児童書でトライしてみようかな2020/09/02
KAZOO
71
これは、日曜NHKFMのトーキングウィズ松尾堂で監修の山口先生が出演されてはなされているのを聞いて読んでみようと思いました。前に出ている版は大きくて高かったのですが、講談社学術文庫になり値段も3分の1になっていました。見出しも字が大きくて読みやすく、コミックなどに出てくる叫び言葉なども掲載されていて読んでいて楽しくなりました。2015/07/21
がらくたどん
60
編者の山口さんの『犬は「びよ」と鳴いていた』関連で辞典の存在をご紹介頂いて。辞書好きとしては書店に走りたくなる一冊。文庫版ながら情報量は多く（ただし文字がゴマ粒より小さい）変遷史や古典用例等も面白い。辞書部分はオーソドックスな五十音排列なので頭から読む類のものではないが、山口先生のコラム２０本は読み物として愉しめる。鶯の声国際比較・猿の鳴声と人との関係・楽器の音色の公認イメージ・誰が聴いたのか「天狗」の声音等々。人々が論理だけでは現しにくい世界のイメージを伝えるために編み出した言葉達が踊る慎ましき檜舞台♪2023/10/04
姉勤
41
「しっかり」とか「ひらひら」とかの語感で形容する言葉としての、擬音語と擬態語をまとめた辞典。古くは奈良時代から、近きは明治以降に取材する。それぞれの語句に、注釈として使った作家や発言者、出典の古典作品、新聞の誌面、週刊誌までを。底本は2000年頃の出版のため、最近、余裕がない事を形容する「カツカツ」などは反映されていない。擬音語／擬態語のの宝庫の漫画からも、少数掲載されている。たっぷりなボリュームだが、当然（？）というか残念（？）ながら、スラング的なもの、そして淫猥な凡例は載ってないので、あしからず。2015/11/09
サラダボウル
13
辞書的に使おうと思い購入。おもしろい。「きゃーきゃー」〜室町時代から〜本来猿などの動物の声（引用、猿座頭、狂言）、明治から人間の甲高い叫び声、現代は〜、引用例、日刊スポーツ、志賀直哉、立原正秋、などなど。2023/12/17
