講談社学術文庫<br> 歴代日本銀行総裁論―日本金融政策史の研究

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講談社学術文庫
歴代日本銀行総裁論―日本金融政策史の研究

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  • サイズ 文庫判/ページ数 509p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062922722
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C0133

出版社内容情報

デフレとインフレ、戦争と平和。130年の激動の歴史のなかで、31代29人がいかに決断し、日本経済の舵を取ってきたかをたどる。 日本銀行総裁。「通貨の番人」としてその役目の重要性は誰しも知るところです。しかも「異次元の金融緩和」状態に突入している現在、日銀と日本経済はどこへゆくのかと日本国民のみならず世界中が注視しています。
 危機の時代、人は歴史に学ぼうとします。明治15年(1882)の創設から130有余年、日銀がどのような金融政策を打ち出してきたか、それがいかなる結果をもたらしたかを知ることはきわめて有効なやりかたです。その最良の導きこそ本書です。
 本書『歴代日本銀行総裁論』は、わが国を代表する歴史派エコノミストであった著者が、歴代の日銀総裁という「ひと」を通じて、日本の金融政策発展の様相を生きた姿で描き出そうとしたものです。なお、この学術文庫版では原著刊行後(著者没後)の総裁の政策については、鈴木淑夫氏(元日本銀行理事、元野村総合研究所理事長)による補論を加えました。
 31代29人の総裁がなにをどう考え、行動にうつしてきたか(あるいは行動しなかったか)を知ることで、読者は必ずやたしかな指針を得ることでありましょう。

第一章   吉原重俊論
第二章   富田鐵之助論
第三章   川田小一郎論
第四章   岩崎彌之助論
第五章   山本達雄論
第六章   松尾臣善論
第七章   高橋是清論
第八章   三島彌太郎論
第九章   井上準之助論
第十章   市来乙彦論
第十一章  土方久徴論
第十二章  深井英五論
第十三章  池田成彬論
第十四章  結城豊太郎論
第十五章  渋沢敬三論
第十六章  新木栄吉論
第十七章  一万田尚登論
第十八章  山際正道論
第十九章  宇佐美洵論
第二十章  佐々木直論
第二十一章 森永貞一郎論
補 論   佐々木直から黒田東彦まで(鈴木淑夫)


吉野 俊彦[ヨシノ トシヒコ]
著・文・その他

内容説明

明治十五年(一八八二)、近代的幣制を確立すべく創設された日本銀行。その歴史は波瀾に満ちている。昭和の恐慌と戦争、復興から高度成長、ニクソン・ショックと石油危機、バブル、平成のデフレ…。「通貨価値の安定」のため、歴代総裁はいかに困難に立ち向かったのか。三十一代二十九人の栄光と挫折を通して描く日本経済の鏡像。

目次

吉原重俊論
富田鐵之助論
川田小一郎論
岩崎彌之助論
山本達雄論
松尾臣善論
高橋是清論
三島彌太郎論
井上準之助論
市来乙彦論〔ほか〕

著者等紹介

吉野俊彦[ヨシノトシヒコ]
1915年千葉県生まれ。東京帝国大学法学部卒業。日本銀行入行後、長く調査局に勤め、1970年理事。日銀退任後、山一証券経済研究所理事長、会長、特別顧問。経済学博士。安定成長論を説き、高度成長論者の下村治との論争は有名。また森鴎外、永井荷風の研究でも知られる。2005年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ともたか

7
そうか、あいつの親父は結局「日銀総裁」になったのか。 それにしても息子殿は山登りがそれも八ヶ岳が好きだったなあ。いつか会えるかしら としひろ と。2017/10/14

O. M.

1
歴代日銀総裁ごとに章立てされ、各人の生い立ち、時代背景、特筆すべき政策等がポイントを各数点に絞ってまとまっており、大変分かりやすい。ただし、著者は日銀の方のため、全般的に肯定的な論調になっているので、過去の政策を批判的に学びたいとすると、若干の物足りなさは残ります。2016/03/20

熱東風(あちこち)

1
近代の政治経済に興味はあったが断片的な知識しか持ち合わせてなかった日銀について書かれた本書を偶然発見、購入。ただ、これは日銀そのものではなく、総裁にスポットを当てたものだ。二度就任した人は一つの章でまとめて述べられている。なので日銀の歴史として読むのには適していない。とはいえ、昔と今の日銀の立ち位置や役割の違いなども分かって面白い。/筆者は日銀出身であり、そのため後の代になる程、謦咳に接する機会を得た人に対する論評になるためか、やや筆致の鋭さが鈍っているように感じた。/補論は別途一冊の本にしてほしかった。2015/01/08

okadaisuk8

0
1982年設立の日銀の歴代総裁を1人ずつ紹介。ただ、昔の本故に1970年代の総裁で論評は止まり、あとは別の研究者が駆け足で黒田日銀まで取り上げる。日露戦争前に、政府の言うことを聞かなさそうな総裁が交代されたり、戦後も金融政策が後手に回っていると財界から批判されたり、歴史は繰り返すんだなと分かります笑。戦前は財界(特に大銀行)出身の総裁も多く、来歴も多彩。戦後も唯一の銀行出身の総裁への評価が高い。ここ数十年財務省OBと日銀出身者で総裁を回しているが、もっと色々な出自の人を考えてもよい気がする。2022/08/27

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