講談社学術文庫<br> 天狗芸術論・猫の妙術 全訳注

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講談社学術文庫
天狗芸術論・猫の妙術 全訳注

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  • サイズ 文庫判/ページ数 192p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062922180
  • NDC分類 789.3
  • Cコード C0110

出版社内容情報

剣とは、修業とは、人間とは。天狗と猫が指南する剣術と人生の奥義。のろまな古猫はいかにして大鼠を銜え取ったか。江戸談義本の傑作滑稽さの中に教訓と風刺をまじえて江戸時代中期に流行した「談義本」の祖とされる佚斎樗山が著した2作を、読み易い訳文と注を併載して文庫化。
いずれも、学術文庫のロングセラーである宮本武蔵『五輪書』とならぶ「剣術の秘伝書」として知られるが、剣術のみならず「人生の書」でもある。
「人は動物なり。善に動かざる時は必ず不善に動く。・・・種々に変転して止まざるものは人の心なり。」と始まる「天狗芸術論」は、奥義を極めたいと深山に入った剣術者が天狗たちに出会い、老荘思想や孔子・孟子、仏教思想をまじえて「芸術」すなわち「武芸」と「心術」の核心に触れる話。「学問剣術ともにただ己を知るをもって専務とす。」と言い残して、大天狗は去る。
「猫の妙術」では、勝軒という剣術家の屋敷に住みつき、どんな猫も歯が立たなかった大鼠を、一見のろまな古猫がなんなく銜えてやっつけてしまう。そこで、若く元気な猫たちと勝軒は、この古猫に教えを乞う。修業とは、また、教えを授かるとはどういうことなのか――古猫は語る。
神戸女学院大学名誉教授で武道家の内田樹氏が巻末解説を執筆。

天狗芸術論               
 大意                 
 巻之一
 巻之二
 巻之三
 巻之四
猫の妙術            
訳者あとがき
解説    内田樹


佚斎 樗山[イッサイ チョザン]
著・文・その他

石井 邦夫[イシイ クニオ]
著・文・その他

内容説明

江戸時代中期、滑稽さの中に教訓と風刺をまじえて流行した「談義本」の祖とされる佚斎樗山の二作を訳文とともに併録。奥義を極めんと深山に入った剣術者が天狗に出会って「武芸」と「心術」の核心に触れる「天狗芸術論」。大鼠を銜え取った古猫に若い猫たちが教えを乞う「猫の妙術」。いずれも剣術の秘伝書にして「人生の書」でもある。

目次

天狗芸術論
猫の妙術

著者等紹介

佚斎樗山[イッサイチョザン]
万治2年(1659)―寛保元年(1741)。江戸時代の談義本作者。本名は丹羽十郎右衛門忠明。下総国関宿藩の久世家に仕える

石井邦夫[イシイクニオ]
1938年茨城県古河市生まれ。東京大学法学部卒。在学中は剣道部に所属。日本精工(株)に勤務し、法務部長等を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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姉勤

42
天狗と猫。武士社会も今と同様ツッコミとヤッカミの息苦しい世間らしく、剣術の指南や武士道を説く様な書物には、箔や権威が必要だったようで、それを避けるため偶然天狗に教わったやら、猫の寓話に託するやら。 身体と言うハードウエアを鍛錬して体内外の「気」を制御し、「心」というOSと剣術というアプリケーションををスムーズに実行させる。そのソフトとハードを互いにフィードバックさせながら、障りの無い境地に達する。達人だけではなく、万人がそれぞれのレベルで励めば、それぞれの自由自在を得られる。養生訓にして人生訓でもある。2015/04/22

江口 浩平@教育委員会

26
【古典】逆のものさし講にて清水店長に薦められ手に取った一冊。店長曰く、「江戸時代も100年を過ぎた頃の、平和ボケした武士達に武道とは何かを指南した一冊であり、現代社会における若者に学問を説くところと似ている」という。答えを求めたがり、簡単に、楽に学びたいと思う者に対して自ら考えることの大切さを気付かせるのがどれほど難しいことなのか、本書を読んで考えさせられた。こだわりを持ち、居着いてしまうと人は弱くなる。考えすぎず、柔軟に、頭を働かせると同時に動ける人でありたい。すぐさま再読予定の一冊。2019/03/26

りー

23
剣術武術のみならず、まさに生きるすべそのものについての洞察を書いた談義本。ちなみに「談義本」なんて偉そうに使ってみたけれどそんな本の存在を知ったのは本書が初めてである。技という形も融けてなくなり我も敵もなく、意も識もない状態、昨今スポーツ界で取沙汰される様になったゾーンの状態について結構な紙幅を割かれている指南書なのだが、仕事においても日々の暮らしにおいても奥義となるべき核心に迫った内容になっている。しかしどうしてもその感覚は文章に出来る類のものではないので、ある程度運動に携わった人向けの本ではある。2016/06/30

壱萬参仟縁

20
1729年初出。原文→訳文→注の循環。参考文献→あとがき→解説が巻末に。体の本来の性質にしたがい、技を尽くし、強制なく、筋骨を鍛え、手足を習熟させ、変化に対応(14頁)。志が正しくなく、行いが正当でなければ、君主に仕えて忠義はなく、父母に仕えて孝行はなく、親戚朋友と付き合っても信用がない(24頁)。若いうちから苦労することを嫌い、小さな利益を素早く手に入れようとする。修行する者はいなくなってしまうだろう(33頁)。現代には読書Mがあるのは不幸中の幸い。学問は自得するものでなければ役に立たない(52頁)。 2014/12/21

ykshzk(虎猫図案房)

14
武道と無縁でも、読んでいて腹が座る感じを得た。とにかく「気」が大切なのだと素人は理解した。技を生むのも、心を安定させるのも「気」であると。また、心体と技術の両方の大切さ。例えば、いくら悟りを開いたといえ、技術・実務に習熟していない禅僧に政治や軍の統率は出来ないように。武道に明るくない私は「猫の妙術」のほうがより飲み込みやすかった。老猫曰く「心の中に我があるから敵がある。両者を忘れ、静かに何もない状態に全ては和して一つ。敵を破ったことにも気づかない、ただ感じるままに動く」と鼠がうまく取れるのだそうだ。 2019/12/24

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