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講談社学術文庫
東京 下町山の手―1867‐1923

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  • サイズ 文庫判/ページ数 406p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062922043
  • NDC分類 213.6
  • Cコード C0121

出版社内容情報

東京が生まれた! 江戸から大震災まで、モダン都市〈東京〉への変貌をたどる原・東京の旅。米国人による東京論、日本文化論の名著。

〈東京〉は、いつ生まれ、どう育ったのか。
江戸の残照を映す下町と、下町文化。
近代化を担った山の手と、山の手文化。
二つのせめぎあいと融けあいを軸として、
1867年から1923年まで―明治維新から関東大震災まで――モダン都市・東京へと変貌するさまをたどり、
江戸の香りが失われてゆく〈原・東京〉の姿を愛惜をこめて描く。
谷崎潤一郎、川端康成、永井荷風、三島由紀夫らを英訳し、源氏物語の英訳を完成させるなど数々の日本文学を世界に紹介した泰斗による東京論・近代日本論の名著。

はしがき

1 終末、そして発端

2 文明開化

3 二重生活

4 デカダンスの退廃

5 下町 山の手

6 大正ルック

訳者あとがき

【著者紹介】
1921~2006年、アメリカ・コロラド州生まれ。海軍日本語学校で日本語を学び、海兵隊員として日本に進駐。コロンビア大学で修士号を取得したのち国務省に勤務。1947~50年に外交官として滞日中、東京大学にて日本文学を専攻。日本文学を講じてコロンビア大学教授などを歴任した。谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫らの作品を英訳し、1975年には『源氏物語』を英訳を完成させる。2006年、日本に永住すべく東京・湯島を生活の拠点としたが、翌年に死去。
○主な著書:
『現代日本作家論』佐伯彰一訳、1964年。
『異形の小説』安西徹雄編訳、1972年。
『湯島の宿にて』安西徹雄訳、1976年。
『源氏日記』安西徹雄訳、1980年。
『日本人とアメリカ人』海老根宏編注、1978年。
『私のニッポン日記』安西徹雄訳、1982年。
『流れゆく日々 サイデンステッカー自伝』安西徹雄訳、2004年。『谷中、花と墓地』2008年。
○主な英訳書:
『蜻蛉日記』『細雪』『雪国』『伊豆の踊り子』『美しい日本の私』『山の音』『源氏物語』など。

内容説明

“東京”は、いつ生まれ、どう育ったのか。本書は数々の日本文学を世界に紹介した泰斗による東京論・近代日本論である。江戸の残照を映す下町と、下町文化。近代化を担った山の手と、山の手文化。二つのせめぎあいと融けあいを軸としながら、維新から大震災まで、モダン都市・東京へと変貌するさまをたどり、失われゆく“原・東京”を愛惜をこめて描く。

目次

1 終末、そして発端
2 文明開化
3 二重生活
4 デカダンスの退廃
5 下町 山の手
6 大正ルック

著者等紹介

サイデンステッカー,エドワード・G.[サイデンステッカー,エドワードG.] [Seidensticker,Edward G.]
1921~2007年。米コロラド州生まれ。コロンビア大学教授などを歴任

安西徹雄[アンザイテツオ]
1933~2008。松山市生まれ。上智大学名誉教授。専攻は英文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わんつーろっく

14
映像の世紀から知った「太平洋戦争を’言葉’で戦った男たち」のひとり、サイデンステッカー。川端康成の小説を英訳し、ノーベル文学賞に導いたことに知られる彼の、日本に対する造詣の深さに感服する。幕末から震災前後の江戸~東京の町の変貌、建築、文化・芸能、政治に至るまで、文明開化の写真・ドラマ映像が目に浮かぶほど詳細に、その情報量は日本人ですら追いつかない。荷風や谷崎、田山花袋その他文豪たちの追想も当時を伝え、読み応えあり。彼の最期が上野の不忍池を散歩中だったことを知ると、自然とありがとうの言葉が溢れる。2022/09/04

ハチアカデミー

14
サイデンさんの都市論。江戸が東京となり関東大震災が起こるまでの風俗を、主に文学作品から再構築する試み。歴史的な史実と、そこで生活する人々への影響を丹念に、通時的に描いている。都市で言えば、浅草と銀座への言及が多い。荷風への共感が強く、江戸の文化を一つの理想としつつ、それがいかに変化を強いられ、そして震災によって失われたか、という哀愁が全編を貫いている。文献から読み解いていく手法ながらも、資料としてそれを提示するのではなく、行間から感情を読みとっている点は文学研究者だからこそ。東京成立史を堪能できた。2014/02/24

本の蟲

11
著者は日本文学を広く欧米に紹介した米国の翻訳家にして日本文学研究者。ノーベル文学賞の川端康成『雪国』の英訳を手掛けて、その貢献度から賞賛と賞金を分け合った話は有名。しかし読む前に予想していた著者の東京生活日記ではなく、江戸から東京。明治から大正にかけての東京史解説本だった。タイトルの1867~を見落としていたのだ! 内容は各区の成り立ち、都市計画から人口の移り変わり。風俗にその時々の流行。訪日外国人の手記や、明治文豪の日記から当時の様子を紹介し、東京各区と江戸文化。その変化と盛衰を語ったもの。(続2022/02/07

yooou

10
☆☆☆☆★ これはちょっとしたスゴ本でありました。夢中で読みました。江戸・明治・大正と移り行く東京の姿が生き生きと描かれておりました。ほんとびっくりしたよ。2013/12/15

hitotak

8
幕末から関東大震災までの東京の土地とそこに暮らす人々の歴史・風俗を、詳細な史実と挿話で紹介している。震災前の東京を、庶民が暮らす下町と、他からの流入者や支配階層、インテリが暮らす山の手という二つの場所から論じる東京論。著者は非常に博識で、興行、商店、建築など、様々なジャンルから紹介される挿話はどれも興味深く面白い。東京や下町を論じた本は数あるが、こちらが決定的な一冊と感じた。川端康成の英訳で知られる著者が英文で書いた文章を翻訳したものだが、それを感じさせない読みやすさもあり、濃密な大著だが、一気に読んだ。2022/06/21

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