講談社学術文庫<br> 「ものづくり」の科学史―世界を変えた「標準革命」

個数:
電子版価格
¥1,100
  • 電書あり

講談社学術文庫
「ものづくり」の科学史―世界を変えた「標準革命」

  • ウェブストアに5冊在庫がございます。(2024年04月25日 11時31分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921879
  • NDC分類 509.13
  • Cコード C0122

出版社内容情報

近代工場を席巻した「標準化」=製造の科学は、部品、作業、規格へとその勢力を拡大した。技術革命者たちの熱く深いドラマを読み解く3世紀にわたる人類最大のプロジェクト=スタンダード・テクノロジーの物語
「標準」を制するものが、「世界」を制する!

「互換性」は技術者の壮絶な工夫と苦労の結晶であり、企業と権力の構想と交渉によって誕生した。標準技術の形成と受容過程の、驚くべきドラマの数々。標準化=製造の革命は、旧体制を破壊し、軋轢も生んだ。A4、飛行機の安全基準、コンテナ、キーボード……。今なお世界を覆い尽くさんと進む未完の巨大プロジェクトの意味と歴史と未来を探究する。

※本書の原本『<標準>の哲学 スタンダード・テクノロジーの三〇〇年』は、2002年に小社より刊行されました。文庫化にあたり、第六章・エピローグを大幅に改稿し、第七章を追加しました。

プロローグ──水晶宮の鍵と銃
第一章 ジェファーソンを驚かせた技術──標準化技術の起源
第二章 工場長殺人事件を越えて──「アメリカ式製造方式」の誕生
第三章 工廠から巣立った技術者たち──大量生産への道
第四章 ネジの規格を決める──互換性から標準化へ
第五章 旋盤とレンガ積みの科学──テイラー主義の出現
第六章 標準化の十字軍──国家による標準化とその限界
第七章 技術システムの構築と標準──二〇世紀の交通輸送革命
第八章 標準化の経済学──デファクト・スタンダードの功罪
エピローグ──スタンダードの行方


橋本 毅彦[ハシモト タケヒコ]
著・文・その他

内容説明

「互換性」は技術者の壮絶な工夫と苦労の結晶であり、企業と権力の構想と交渉によって誕生した。標準技術の形成と受容過程の、驚くべきドラマの数々。標準化=製造の革命は、旧体制を破壊し、軋轢も生んだ。A4、飛行機の安全基準、コンテナ、キーボード…。今なお世界を覆い尽くさんと進む未完の巨大プロジェクトの意味と歴史と未来を探究する。

目次

第1章 ジェファーソンを驚かせた技術―標準化技術の起源
第2章 工場長殺人事件を越えて―「アメリカ式製造方式」の誕生
第3章 工廠から巣立った技術者たち―大量生産への道
第4章 ネジの規格を決める―互換性から標準化へ
第5章 旋盤とレンガ積みの科学―テイラー主義の出現
第6章 標準化の十字軍―国家による標準化とその限界
第7章 技術システムの構築と標準―二〇世紀の交通輸送革命
第8章 標準化の経済学―デファクト・スタンダードの功罪

著者等紹介

橋本毅彦[ハシモトタケヒコ]
1957年生まれ。東京大学教養学部卒、同大学院理学研究科修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学科学史博士号取得。現在、東京大学教授。専門は、科学史・技術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

南北

49
「標準」と「互換性」の歴史に関する本。銃や大砲の互換性から部品・工作機械、さらにはテイラーの科学的管理法やギルブレスの動作研究に及んでいく。「標準」は自然に生まれたものではなく、順調に作られたきたわけでもない。戦争による大量消費で促進されたり、戦争終結や労働者の反対で頓挫したりする。産業革命の発祥地イギリスでは貴族を顧客とした銃の作成をしていたため、互換性の点でアメリカの後塵を拝したりする。最近もSDGs(持続可能な開発目標)のような「標準」によって対応を迫られたりするので、無関心ではいられない。2020/08/08

ゲオルギオ・ハーン

22
『標準化』をテーマにした技術の世界史ともいうべき内容。コンパクトにまとめているが情報量が多く、とても読み応えがある。まず興味深いのは技術の標準化のスタートを1720年代フランスのマスケット銃の発火装置部品規格の整備計画としていることでした。その後、イギリスから独立したは良いが、イギリスから直接輸入出来ず軍需物資不足のアメリカで部品交換で銃や大砲を再利用することを目的に部品規格の整備が本格的にスタートしたそうです(コスト削減や生産量増加が最初のテーマでなかったことも興味深い)。2021/02/19

春ドーナツ

17
「前日島」を再読してクロノメーターに興味を覚え、芋づる式に本書まで辿りついた。先日「精密」を鍵言葉に用いた工学史を読んだばかりなので、「かぶらなければよいが」と案じた。許容範囲の杞憂に終わる。よかった。YouTubeでレゴ社の工場見学を覗いたけれど、本書の表象となっているなと今思う。標準や精密をとことん推し進めていくと、完全オートメーション化され、そこに人の匂いを嗅ぐことはできない。トマス・ピンチョン氏が紙上で「私は生涯ラッダイト主義者だ」と表明した。文化も無人化されてたまるかと危惧されたように受け取る。2023/06/22

masabi

15
【概要】互換性と標準の考え方がいかに生まれ展開したのかを巡る科学史。【感想】機械による精密加工が可能になるまで手作業による調整が必須であり、互換性や標準とは無縁であった。当初は銃の部品の互換性を確保することに始まり、それが部品に留まらず標準を定め、製作を担った技術者が他産業にも伝え互換性・標準の考え方が普及していく。製品に限らずそこで働く労働者の動作も熟練工に寄せて標準化される。現代社会の前提となっている標準が何を捨象しているかには注意を払いたい。2022/12/18

無重力蜜柑

13
物流や交通から通信や産業まで、現代社会は複雑なネットワークを構成している。それを可能にしているのが「標準」という概念である。目から鱗の「標準」を巡る科学史。議論は啓蒙期フランスにおける小銃の部品の「互換性」から。小銃の部品の寸法や形が精密に統一されていれば、戦場での修理は容易になり軍事的有用性は計り知れない。しかし技術が追いついていないが故のコスパの悪さや職人の反発からフランスでの進展は頓挫する。後を継ぐのがアメリカで、製作自体を機械化することでコルトやエンフィールドなど互換性を持った有名な銃が生まれた。2022/04/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7030439
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。