講談社学術文庫<br> カント「視霊者の夢」

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講談社学術文庫
カント「視霊者の夢」

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921619
  • NDC分類 147
  • Cコード C0110

出版社内容情報

霊界は空想家がでっち上げた楽園である。哲学者として「霊魂」への見解を示し、「三批判書」へのステップとなった重要著作の初文庫化理性によって認識できないものは、形而上学の対象になりうるか――。哲学者カントが、同時代の神秘思想家スヴェーデンボリの「視霊現象」を徹底的に検証。当時高い世評を得ていた霊能者へのシニカルかつ鋭利な批判を通して、人間の「霊魂」に対する哲学者としての見解を示す。『純粋理性批判』に至るステップとなった、重要著作。三浦雅士氏による巻末解説「批評家の夢」を掲載。

訳者まえがき
詳述する前に、きわめてわずかなことしか約束しない前書き
第一部 独断編
第一章 好き勝手に解きほぐしたりあるいは断ち切ることができる混乱した形而上学的な糸の結び目
第二章 霊界との連帯を開くための隠密哲学の断片
第三章 反カバラ。霊界との共同体をとりこわそうとする通俗哲学の断片
第四章 第一部の全考察からの理論的結論
第二部 歴史編
第一章 それが本当かどうかは読者の皆さんの探究にお委せする一つの物語
第二章 夢想家の有頂天になった霊界旅行
第三章 本論文全体の実践的結末
参考資料1 『神秘な天体』(抜粋)    スヴェーデンボリ
参考資料2 クノーブロッホ嬢への手紙    カント
解説


イマヌエル・カント[イマヌエル カント]
著・文・その他

金森 誠也[カナモリ シゲナリ]
翻訳

内容説明

理性によって認識できないものは、形而上学の対象になりうるか―。哲学者カントが、同時代の神秘思想家スヴェーデンボリの「視霊現象」を徹底的に検証。当時当い世評を得ていた霊能者へのシニカルかつ鋭利な批判を通して、人間の「霊魂」に対する哲学者としての見解を示す。『純粋理性批判』に至るステップとなった、重要著作。

目次

第1部 独断編(好き勝手に解きほぐしたりあるいは断ち切ることができる混乱した形而上学的な糸の結び目;霊界との連帯を開くための隠秘哲学の断片;反カバラ。霊界との共同体をとりこわそうとする通俗哲学の断片;第一部の全考察からの理論的結論)
第2部 歴史編(それが本当かどうかは読者の皆さんの随意の探究にお委せする一つの物語;無想家の有頂天になった霊界旅行;本論文全体の実践的結末)

著者等紹介

金森誠也[カナモリシゲナリ]
1927年、東京生まれ。東京大学文学部卒。広島大学、静岡大学、日本大学等の教授を歴任。1993年に日本独学史学会賞、2007年に国際文化表現学会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

42
霊的存在は、肉の身の我々には見えないし触れることはもちろん不可能。だが、同時に、霊的存在だって、我々を観ることも触れることもできないはず、という着想は自分には新鮮な驚きだった。まあ、霊感の強い人は霊を感じるのだろうし(敢えて否定も肯定もしない)、だとしたら、肉感の強い霊的存在は肉の身の我々を見、感じ、交流しようとするのだろうか。2019/09/11

ころこ

39
カントからすれば、この世の表象(認識の網目)が、あの世も同一であるという一点だけでも論破したというところでしょう。なぜ、我々は死後も何らかの形式で生前と同じように存在すると考えるのか。カントはその様な生者の問題として考えました。本書が独断編と歴史編に分かれているように、先験と経験の超越論にとっては、霊感はあまりにも安易にみえたことでしょう。と同時に、霊感には超越論に似た直感があることにシンパシーを感じていたからこそ書く動機にもなったはずです。着眼点は良い、だが、スヴェーデンボリの与太話にはウンザリだ。2019/12/08

Major

36
後年のカントの牢乎な大著には見られないユーモアや辛辣な皮肉なども垣間見ることができ、興味深い。カントのこの神秘主義者に対する論究の骨子は以下の通り明確である。「普遍性のない経験から導き出されたような非物質的存在は、我々の認識対象にはなり得ない」ということである。したがって、「我々には霊界があることは知り得ない」と答えている。ただし、この著作では後年の円熟期に入るカントの3批判書を筆頭とする諸著作に比べて、部分的には神秘主義にもカントの心が揺らいでいるようにも見える。4つのコメントへ続く(再読・感想再掲)2024/12/10

Major

22
 端的に「あなたは幽霊(霊魂)を視たことがありますか。霊の世界が実在することを信じますか。」という問いに、医学的科学的な知識を取り込みながら、まさに哲学的に丁寧に論及している若きカント42歳の時の著作である。その当時、北欧スェーデンのキリスト教神秘主義者スヴェーデンボリの視霊体験(彼の著作を読む限り、現代時折話題になる臨死体験に共通するような状況も多分に見受けられる)及びその主張に対する批判的論究をその中心的内容とする著作である。(コメントに続く)2014/01/07

またの名

13
大震災も予言的中した視霊者に「オカルトを断固否定する方が非科学的で非理性的!」という擁護を向けるかのような雰囲気を見せながら、同時に、私だってこんな馬鹿丸出しフラワー畑の電波文章を真面目に読んでるだけで気が狂いそうなわけだが……と断り書きを入れないと気が済まないかのようなカントの小著。傍目には相当ご執心と見える対象のことを悪しざまに表現しながらでなければ語れない二重態度のツンデレで哲学者が述べてる重要ポイントは、柄谷理論によると、複数の視点が相反するからこそ生じる視差Parallaxにより見えてくる次元。2021/09/04

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