講談社学術文庫
儀礼としての消費―財と消費の経済人類学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921459
  • NDC分類 331.87
  • Cコード C0130

出版社内容情報

財は中立的だが、消費=財の使用は社会的である。財は人と人をつなぎ、隔絶する媒介である。人類学の巨匠が経済理論の難問に鋭く迫る

財は中立的だが、消費=財の使用は社会的である。財は人と人をつなぎ、隔絶する媒介である。人類学の巨匠が経済理論の難問に鋭く迫る

内容説明

人類学の巨匠メアリー・ダグラスが、「消費」と「財」という経済理論の難問に迫る。「財」の有用性を括弧に入れ、「財」を消費者の価値秩序を物理的に示す「標識」として、「消費」をコミュニケーションとして改めて定義する。ケインズ、ウェーバー、デューゼンベリー、フリードマン、エンゲル、レヴィ=ストロースなどの所説を検証し、消費社会を駆動する原理を解き明かす。

目次

第1部 情報システムとしての財(人はなぜ財をもとめるか;人はなぜ貯蓄するか;財の使用;排除、侵入;消費の技術;消費の周期性)
第2部 社会政策上の含意(民族誌における分離された経済諸領域;国際比較;消費諸階級;価値の制御)

著者等紹介

ダグラス,メアリー[ダグラス,メアリー][Douglas,Mary]
1921‐2007。オックスフォード大学で博士号取得。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン、ノースウェスタン大学などで教鞭をとる。人類学者

浅田彰[アサダアキラ]
1957年生まれ。京都大学卒業。同大学院博士課程中退。京都造形芸術大学大学院院長。思想家、評論家

佐和隆光[サワタカミツ]
1942年生まれ。東京大学卒業。同大学院修士課程修了。滋賀大学学長、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

13
メアリーダグラスの代表的な著作の飜訳です。 消費行動の原理を人類学と経済学を結ぶことによって知見を見出そうとする努力をされています。 飜訳者の浅田彰、佐和隆光の両氏は、京都経済学では著名な方です。 本書で、この2人が師弟であることを知りました。 2人とも、日本を代表する論客でした。2019/08/07

roughfractus02

5
本書はgoods(市場の流れを含む商品)とcommodity(市場内の商品)という区別を設け、経済学的な後者から人類学的な前者に移行する。その際、人はなぜ商品を買うのか?という問いから人はなぜ消費するのか?という問いに移っていく。こうして市場から社会(未開社会であれ先進国の都市社会であれ)へと移った消費の対象は物理的な商品から財へと移り、消費自身も慣習さらに儀礼として定義され直される。本書は消費を儀礼と捉えつつ、貨幣世界も含めた人類の象徴的な社会行為(社交)として、生きた情報システムの流れの中に見出す。2024/04/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5651236
  • ご注意事項

最近チェックした商品