講談社学術文庫<br> 逸楽と飽食の古代ローマ―『トリマルキオの饗宴』を読む

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講談社学術文庫
逸楽と飽食の古代ローマ―『トリマルキオの饗宴』を読む

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  • サイズ 文庫判/ページ数 313p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921121
  • NDC分類 992
  • Cコード C0122

出版社内容情報

古代風刺小説の金字塔『サチュリコン』に描かれた「トリマルキオの饗宴」を解読。繁栄に溺れ、飽食に耽る「皇帝ネロの時代」を描く。

『トリマルキオの饗宴―逸楽と飽食のローマ文化』(1997年、中央公論社刊)を改題して文庫化。

第一章 ペトロニウスと皇帝ネロ

第二章 トリマルキオの饗宴
     プロローグ
     第一幕 前菜
     第二幕 メインコース
     幕間  世間話
     第三幕 デザート
     大団円

第三章 ドラマとしての饗宴

索引・用語解説

【著者紹介】
(あおやぎ まさのり) 
1944年生まれ。東京大学文学部卒。古典考古学,美術史を専攻。東京大学教授などを経て,現在,国立西洋美術館館長,独立行政法人国立美術館理事長,東京大学名誉教授,日本学士院会員。おもな著書に『エウローパの舟の家』(地中海学会賞)、『古代都市ローマ』(濱田青陵賞)、『皇帝たちの都ローマ』(毎日出版文化賞)、『興亡の世界史・第00巻 人類文明の黎明と暮れ方』など。

内容説明

『トリマルキオの饗宴』は、古代ローマが生んだ風刺小説の金字塔『サテュリコン』の最も有名な場面である。そこに描かれた山海の珍味と美酒、かしずく少年奴隷たち、黄金の腕輪と銀の尿瓶…解放奴隷の成金富豪が催す饗宴の一部始終を解読。厖大な文献、考古・美術資料を駆使して、繁栄を謳歌するネロ帝時代の社会と、人々の人生観を再構築する。

目次

第1章 ペトロニウスと皇帝ネロ
第2章 トリマルキオの饗宴(プロローグ;第一幕 前菜;第二幕 メインコース;幕間 世間話;第三幕 デザート;大団円)
第3章 ドラマとしての饗宴

著者等紹介

青柳正規[アオヤギマサノリ]
1944年生まれ。東京大学文学部卒。古典考古学、美術史を専攻。東京大学教授などを経て、国立西洋美術館館長、独立行政法人国立美術館理事長、東京大学名誉教授、日本学士院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aisu

11
いきなりボール遊びしたり、銀の尿瓶!で人前で用を済ませたり、奴隷の髪が手を拭くタオルだったりで驚いたが、最後まで、しきたりや、食べ物や器に驚きながら読んだ…2014/10/13

mahiro

7
古代ローマの宴会を知りたくて手に取ったが目的以外に興味がいった。『トリマルキオの饗宴』と言う富豪の催す宴が描かれているのだが開催者も大部分の招待客も解放奴隷なのだ。皆それなりに事業をして裕福でローマ帝国の経済活動の一端をになっている…ある種の役職についている者もいる。制限や差別はあるにしても元奴隷身分の人達がこのように力を持った存在とは知らなかった。趣向を凝らしたらしい豪華な料理は現代日本人の感覚では余り美味しそうではなかった。丸ごと料理が多かったし猪?の腹を割いたら小鳥がとびだしたりなど…2014/08/08

yusukesh

5
題名そのままの内容。フィクションで皇帝(ネロ?)も読者に想定して作られた小説。原文を示し、それに解説を入れるという形で展開される。古代ローマ時代には午後3時頃より風呂に入り毎晩のように有力者主催の響宴が開かれていた。友人知人ばかりではなく、実質見ず知らずの人も呼ばれることもあり、そうした主人公がトリマルキオ邸に呼ばれた設定。トリマルキオは解放奴隷からの成り上がりであり、ローマ社会の世俗の部分が非常に浮き彫りになっている。パーティーはたまに呼ばれて、早めに終わるのが良いのだろうなと、読みながら思った。2012/06/04

tama

4
図書館本 ある人が読んでるのを見かけて。「へぇ!」多い。書かれたのが皇帝ネロの時代で、ネロに対する風刺を隠してあるそうですが、解説読みながらでもあんまり風刺を感じなかった。読込みが浅いんです。馬鹿みたいに食べさせますね。この過剰な感じは東野・キリコのくどいやり取りに似ている。「ローマ人は吐きながら食う」っていうシーンはありませんでした。それにしてもヤマネ食べちゃうんだ~ 物凄く可哀想! ローマの飽食を知る入門編にはちょうどよいかも。2014/10/31

コン

3
ローマ社会の一端を知りたくて読んだ。上流社会のほんの一部とはいえ、このような饗宴がほぼ毎日か。逸楽と飽食と謳われるだけはあるね。でも現代人の富裕者層と比べるとどうなんだろう。2012/11/14

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