講談社学術文庫<br> 逆賊と元勲の明治

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講談社学術文庫
逆賊と元勲の明治

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920810
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0121

出版社内容情報

歴史家の透徹した眼で分析する「明治」をつくった男たちの群像と、危機の時代の指導者の条件。裏切りと連帯。信頼と衝突。「生身の人間」が歴史を動かした。
歴史家の透徹した眼で分析する「明治」をつくった男たちの群像と、危機の時代の指導者の条件。

明治日本の現実の歴史過程に対して、生身の人間の個人的意思や言動、個性などは、いかなるかかわり合いを持っていたのか。西郷隆盛の「銅像建設問題」、危機の時代における「長老」の役割、政治家・明治天皇の伊藤博文への信頼と不満、軍人・山県有朋の日露開戦反対論など、先入観とフィクションを排した透徹した視線で「歴史」と「人間」を論じる。

※本書は、1982年にPHP研究所より刊行された『「明治」をつくった男たち――歴史が明かした指導者の条件』を文庫化にあたり改題したものです。

第一章 「逆賊」たちの明治
第二章 維新の「舵」を取った指導者たち
第三章 明治の政界に君臨した両雄
第四章 草創期の政党指導者たち
第五章 明治天皇と元勲たち
第六章 隠された日露開戦反対論
付章 長老たちと「危機の時代」


鳥海 靖[トリウミ ヤスシ]
著・文・その他

内容説明

明治日本の現実の歴史過程に対して、生身の人間の個人的意思や言動、個性などは、いかなるかかわり合いを持っていたのか。西郷隆盛の「銅像建設問題」、危機の時代における「長老」の役割、政治家・明治天皇の伊藤博文への信頼と不満、軍人・山県有朋の日露開戦反対論など、先入観とフィクションを排した透徹した視線で「歴史」と「人間」を論じる。

目次

第1章 「逆賊」たちの明治
第2章 維新の「舵」を取った指導者たち
第3章 明治の政界に君臨した両雄
第4章 草創期の政党指導者たち
第5章 明治天皇と元勲たち
第6章 隠された日露開戦反対論
付章 長老たちと「危機の時代」

著者等紹介

鳥海靖[トリウミヤスシ]
1934年東京都生まれ。東京大学文学部国史学科卒。同大学院人文科学研究科博士課程中退。専門は日本近現代史。東京大学教養学部教授、中央大学文学部教授を経て、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

54
ドラマや映画などでも、明治維新の時代を舞台にした作品が数多くみられます。それは西郷隆盛や坂本龍馬など、維新の立役者たちが二十代三十代の若者たちであったからかも知れない。しかし考えてみると、明治の平均寿命は四十二、三歳であったのだ。現代の若者たちとは、人生や時間に対する意識が違うのではないだろうか。そして何より、国全体で新しい国を創るという、一つの目標があったという事だ。そういった大きな歴史のうねりの中で、敢えて個人の意思や言動などに、視点を当てて考察している。まるで小説を読んでいる様な、読みやすさです。2017/01/16

qwer0987

6
明治政府の人物模様とその概要について述べられており、読みごたえがあった。明治政府が逆賊に寛容だったという視点は思いも及ばなかった分、新鮮な印象を受けた。日本の集団主義傾向の表れとも言え、バランスを取りながら政治を進めるタイプの政治家が多いことともつながるのだろう。他の章も面白い。大久保利通の能力の高さと後進を育てた器量に感心し、伊藤博文の憲法の精神を理解した政治姿勢と陽気な性格を好ましく感じ、明治天皇の自身の憲法内の立ち位置をよく理解しそれでも自分なりの考えで行動していた点は目を引いた。2023/11/09

ほうすう

6
明治初期の時代を知るのに良い本であったと思う。特に第二章はいまやっている大河ドラマ「西郷どん」で不足しているところを説明してくれていてありがたかった。言われてみれば日本では逆賊というべき対立勢力も比較的柔軟に受け入れておりこれは日本の強みというべきでしょう。過度な欧米賛美、フランス革命美化も必ずしもよろしからずといったところですね。2018/12/14

maito/まいと

6
明治初期の政治・経済・外交をグッとまとめた一冊。明治維新前後というと、人間ドラマや創世記にある熱の多さなどがよく取り上げられるが本書ではかなり冷静に事態の推移を解説しており、事実としてこの時代を見ていくことにおいては、かなり濃厚。特に、どうしても悪役にされがちな山県有朋に対する分析は読む価値があるし、なかなか史料のない明治天皇に関する意欲的な考察も読んで損は無い。2017/02/13

バルジ

3
再読。明治期の政治史研究が大いに進展した現在にあってやや足らない部分もあるが、見取り図としては未だに価値を失っていないように思える。本書の最大の特徴は明治期を彩った政治リーダー達をその「指導力」や「性質」に着目して論じている点であろう。あくまでスケッチのため一人一人立ち入って分析されていないが、簡潔にして的を得たその評価は些かの古びも感じられない。2021/10/30

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