講談社学術文庫<br> エウセビオス「教会史」〈下〉

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講談社学術文庫
エウセビオス「教会史」〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 533p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920254
  • NDC分類 198
  • Cコード C0116

出版社内容情報

キリスト教とは? 理解の鍵はここにある!激しい迫害と殉教、正統と異端をめぐる教会内部の闘い……。コンスタンティヌスによる「公認」までの初期キリスト教世界の歴史を「教会史のヘロドトス」が描く。

内容説明

キリスト教最初期三〇〇年の歴史を記し、「反ユダヤ主義」など西洋精神史に多大な影響を与えた教会史の嚆矢を全訳。本巻では、セウェルス帝治下の迫害(二〇三年)からエウセビオスの同時代、ミラノ勅令やリキニウス帝に対するコンスタンティヌス帝の勝利まで、迫害と殉教者、正統をめぐる百家争鳴の論戦が語られる。巻末に詳細な各種索引を付す。

目次

第6巻 オリゲネスとその同時代人、キリスト教迫害―セウェルス帝からデキウス帝まで(セウェルス帝治下の迫害;オリゲネスの少年時代 ほか)
第7巻 教会著作家とさまざまな異端―ガルルス帝からガルリエヌス帝まで(デキウス帝とガルルス帝の犯罪;ローマの監督・異端の教えから立ち戻った者たちへの洗礼について ほか)
第8巻 迫害とその取り消し―ディオクレティアヌス帝からマクシミアヌス帝まで(わたしたちの時代の迫害に先立つ出来事;教会の破壊 ほか)
第9巻 マクシミヌス帝の教会攻撃と迫害の終り(新たな事態;この時代の殉教者たち ほか)
第10巻 諸教会の復興―コンスタンティヌス帝の勝利(神の執り成しによって与えられた平和;諸教会の復興 ほか)

著者等紹介

秦剛平[ハタゴウヘイ]
1942年東京生まれ。現在多摩美術大学教授、同大学図書館館長。著訳書は80冊あまり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

30
迫害、殉教者、正統をめぐる論文になります。教養にと思い読みましたが、難しかったです。2023/12/08

マウリツィウス

23
エウセビオスの著した『教会史』は新約時代の転換期にある使徒教父文書の資料性の吟味素材ともなった。そして、「教会史」の古典的位置を確立し原型となる。何よりもイエス・キリストの復活を再定義する試みは神学の普遍課題だ。何故なら教会の暦とは文明の背景にある信仰の証明、エウセビオスは教会史を叙述する上で福音書文体を模倣し普遍人類史としての聖書を定義する。神の赦しと解放を同様に実現する福音書の構成論を古代教会の連鎖とし再編成される。キリスト教とは「永遠生命」の確信による信仰者達の記録と追想であり、新約の証を刻む筆致。2013/05/15

Homo Rudolfensis

19
アレクサンドリアのディオニュシオスやコンスタンティヌスについての章など歴史の知識だけでも十分に楽しめる内容もあるのですが、本書全体はキリスト教をよく知らないと難しいかなと感じました。古代キリスト教についてもっと勉強してから出直します。2022/01/12

マウリツィウス

13
【EUSEBIOS】古代キリスト教会を再構成するに辺り、新約聖書記録の役割は大きく、旧約=七十人認識の定着論が普及するにつれて「古代幻想」としてのキリスト教はローマ統治下において集約されていく。ギリシャ異教混淆の実体化を防ぐべく彼はキリスト教史=教会史=史実と定義することでギリシャとの明晰区分を呈す。創世記と人類史を総べた領域と意義とは「七十人」啓示と「旧約」預言が証明していく。「エクレシア(公同教会)」定義は限定ではなく《普遍書物》に新約旧約聖書を分類/「主の言葉たる書」を提唱し史実上異端を沈黙させた。2013/06/17

マウリツィウス

11
エウセビオスの教会史は異端の幕に移されつつある古代キリスト教をカタコンベに捧げられた壁画に記される歴史の傷痕として束ねていく。イエスと使徒の編み上げてきた教会史の再興を過去の文書に求め引用し外典/偽典の嫌疑の掛けられる資料すらも適時参照、公同にして唯一の聖餐の場であるエクレシアの真実を使徒信条の序文に基づき再度提示していく。防ぐことを十分に可能とした外典ベースの異端思想を次世代より排除。第二正典の位置付を明確化、七十人訳を資料性に優れた新約の前提資料とする。その成果はギリシャ系異端の温床を死滅させ終えた。2013/04/13

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