講談社学術文庫<br> 怪帝ナポレオン三世―第二帝政全史

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講談社学術文庫
怪帝ナポレオン三世―第二帝政全史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 608p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920179
  • NDC分類 289
  • Cコード C0122

出版社内容情報

漁色家、放蕩家、陰謀家、捕虜になった皇帝……「ナポレオン三世=バカ説」を徹底検証する。偉大な皇帝ナポレオンの凡庸な甥が、陰謀とクー・デタで権力を握った、間抜けな皇帝=ナポレオン三世。しかしこの紋切り型では、この摩訶不思議な人物の全貌は掴みきれない。近現代史の分水嶺は、ナポレオン三世と第二帝政にある。「博覧会的」なるものが、産業資本主義へと発展し、パリ改造が美しき都を生み出したのだ。謎多き皇帝の圧巻の大評伝!(講談社学術文庫)

プロローグ 謎の皇帝
第一章 陰謀家ルイ=ナポレオン
 1 生い立ち
 2 運命の星を信じて
 3 超前段階蜂起
 4 栄光への脱獄
 5 革命を利用せよ
第二章 大統領就任
 1 四面楚歌
 2 議会との暗闘
 3 ついに白刃きらめく
 4 クー・デタへ、役者そろう
 5 賽は投げられた
第三章 皇帝への道
 1 モルニーの罠
 2 成功の失敗
 3 なによりも秩序を
 4 ついにナポレオン三世となる
第四章 第二帝政──夢の時代
 1 ナポレオン三世の結婚
 2 武装せざる予言者
 3 権威帝政のパラドックス
 4 「貧困の根絶」の実現へ
 5 クレディ・モビリエの始動
第五章 社会改革
 1 鉄道戦争
 2 金融戦争勃発
 3 拡大する金融戦争
 4 パリ大改造に着手
 5 オスマン登場
第六章 パリ大変貌
 1 オスマン時代の始まり
 2 壮大な都市計画
 3 第一期工事
 4 第二次計画
 5 第三次改造計画とオスマンの失脚
第七章 二つの戦争
 1 クリミア戦争
 2 人生最良の年
 3 イタリアの思惑
 4 イタリア戦争
 5 デパート都市の誕生
 6 自由帝政と労働運動
第八章 第二帝政の終焉
 1 祝祭と放蕩
 2 伝説のバブル美女たち
 3 一八六三年の転換
 4 メキシコ介入の悲劇
 5 サドワの失策
 6 自由帝政にむけて
 7 第二帝政の崩壊
 8 虜われの皇帝
エピローグ その後のナポレオン三世
参考文献
あとがき


鹿島 茂[カシマ シゲル]
著・文・その他

内容説明

偉大な皇帝ナポレオンの凡庸な甥が、陰謀とクー・デタで権力を握った、間抜けな皇帝=ナポレオン三世。しかしこの紋切り型では、この摩訶不思議な人物の全貌は掴みきれない。近現代史の分水嶺は、ナポレオン三世と第二帝政にある。「博覧会的」なるものが、産業資本主義へと発展し、パリ改造が美しき都を生み出したのだ。謎多き皇帝の圧巻の大評伝。

目次

プロローグ 謎の皇帝
第1章 陰謀家ルイ=ナポレオン
第2章 大統領就任
第3章 皇帝への道
第4章 第二帝政―夢の時代
第5章 社会改革
第6章 パリ大変貌
第7章 二つの戦争
第8章 第二帝政の終焉
エピローグ その後のナポレオン三世

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
1949年神奈川県横浜市生まれ。東京大学仏文科卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在明治大学教授。19世紀フランスの社会・小説が専門。代表作に『馬車が買いたい!』(サントリー学芸賞)、『子供より古書が大事と思いたい』(講談社エッセイ賞)、『愛書狂』(ゲスナー賞)、『職業別パリ風俗』(読売文学賞評論・伝記賞)、『成功する読書日記』(毎日書評賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chanvesa

23
「本当は…」と書かれる歴史の本はどこかうさんくささを感じる。色欲に惑わされていたという人物をよく言われる「が」と否定こそしないまでも愚鈍で凡庸な人物像の書かれ方に否定的な面を打ち出そうとしているのに、随所に色欲の場面が出てくる。くだけて面白く読ませようとしているのが、どこか鼻につく。ナポレオン三世のことはあまり良く知らないので、『ブリュメールの十八日』を読んでも頭に入ってこないくらいなので、新たに知ることは多かったが、知ったということに終わってしまう。2024/02/04

春ドーナツ

16
歴史書に親しむようになると、自ずと評伝の世界へ分け入っていくことになると個人的に思う。そこに待っているのは、ひとりの読者としての豊饒の山だ、とこれまた個人的に思う。で。いろいろ評伝を漁ることになる。百科全書的な圧倒的情報量を誇る鹿島さんの文章と評伝が出会ったとき、きっと読書の愉悦シャワーを浴びるだろう。実際、私は両腕を水平に広げて天を仰ぐ。読了間際のビターな寂しさは評伝ならではだ。そんな切なさが私に大仰な文章を書かせるのだと思う。そして明日から関連書探しが始まる。というか、今回は外堀から埋めて辿り着いた。2023/02/20

ホームズ

16
ナポレオンの甥で皇帝になって普仏戦争で負けたってくらいしか知識は無かった(笑)前半の失敗続きの一揆や脱獄の話、フランス帰国後の議員や大統領時代の話が良かった(笑)『パリ燃ゆ』であったクーデターの話も興味深かった。中盤少しナポレオン3世本人の話から離れてしまった所ですこし集中力が切れた・・・。後半になってクリミア戦争、イタリア戦争、メキシコ出兵、普仏戦争と進んでまた集中できた。皇帝と言っても「独裁」という感じではなかったんですね。もっとフランスの歴史を知りたくなったな。2012/10/27

おっとー

11
超名著・圧倒的評伝。普仏戦争でのセダンでの捕縛を筆頭になにかと暗愚とされがちなナポレオン三世だが、これはマルクスなどによって後付けで作られたイメージにすぎず、実は大衆に寄り添い、パリの大改造を実現し、サン=シモン主義のもとでフランスの大変革を導いた皇帝であった。さらに本書では主人公のナポレオン三世をはじめ、皇妃ウージェニーや彼の下で働いたペルシニー、モルニー、オスマンなど、様々な人物が一人の意志をもった人間として(肉体を持って)躍動する。単純にレッテル張りのできない複雑な内情が、鮮やかに開示されていく。2022/04/10

noémi

9
今日のナ三世への評価は不当に低い。彼の治世とはナポレオンの滑稽なパロディであり、茶番の時代にすぎないと。だが、同時代オーストリアのフランツ・ヨーゼフの硬直した無能さに比べれば、内閣や議会を制定、オスマンで有名なパリ大改造をこなし、福祉政策を施行など、サン・シモン主義に基づいた先見性のある治世だったのだと頷かざるを得ない。それなのに、この皇帝の異様なほど好色さはそれらの偉業をもってしても埋めることができない欠点だった。しかし、本書を読めば、第二帝政はだだの金ぴかのバブリーな時代ではないと実感するだろう。2011/01/06

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