講談社学術文庫
明治鉄道物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920087
  • NDC分類 686.21
  • Cコード C0121

内容説明

文明開化が謳われる明治初年、時代を象徴する最先端技術として鉄道は日本に登場した。交通や流通、産業を飛躍的に発展させた近代化の牽引車ともいえる舶来の技術に、人々はどう対応し、どのような苦難を乗り越えてわがものとして、そこにはどんな人間模様が描かれたのか―。鉄道史研究の泰斗が鉄道の受容と発展を通して活写する、近代日本の横顔。

目次

第1章 鉄道の出現(鉄道開業式;鉄道と轍道;鉄道導入の意味)
第2章 鉄道の黎明期(導入の主役たち;鉄道建設をめぐる意見;「汽車に乗る」ということ)
第3章 鉄道の成長(技術の自立;私設鉄道のはじめ;鉄道敷設法)
第4章 鉄道の国有(産業革命と私設鉄道;軍事輸送と規格化の進行;鉄道国有)

著者等紹介

原田勝正[ハラダカツマサ]
1930~2008。東京出身。東京大学法学部政治学科卒業。専攻は日本近現代政治史、鉄道史。鉄道史学会、交通権学会の初代会長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雲をみるひと

11
40年近く前が初出の明治時代の鉄道の発達をテーマにした本。鉄道黎明期、トンネルなどの土木技術革新、私鉄の発展と国有化というような内容の複数の独立した章から成っている。 政治的背景を中心に書かれているが、経済面や技術面への言及もありバランスがよい。2020/03/24

bastole

1
鉄道の導入から国有化までの歴史を、鉄道史の大家が語る。前半部、鉄道の定着段階のエピソード(西洋文明の普及に鉄道が一定の役割を果たしたなど)は興味深く読めた反面、後半部の軍部や産業と鉄道輸送の関係については流し読みになってしまった。いずれ読み直したい。2011/03/08

青ポス

0
明治時代に入っての最初の鉄道から国有化にいたるまでをまとめた本。国鉄が分割民営化され長距離夜行が廃止された今はありえないが、かつて数々の民設鉄道で分断されていたところに直通列車を走らせるというのが国鉄のひとつの目的であったことにロマンを感じた。2014/07/21

rbyawa

0
c025、後半を流し読んでしまった、という方がいたがそんな感じ。なにか前半とは異質のものが入り込んで来て、完全には噛み砕かれることなく終わってしまったのだが、明治の終わり、軍事傾斜への萌芽の時代までの本書ではある意味で仕方ない気もする。本質は多分この後の時代にあるのだろう。鉄道は最初にそれを見た日本人の話の伝えることを笑い飛ばしていたほんの数年後に計画され(当然反対もあった)、良心的な英国の技術者の提案で曲りなりに日本に根付いて、あって間に私設鉄道に持ってかれたw 巻き返しが国有化軍事化か、なんだかなぁ。2012/03/15

シロクマぽよんぽ

0
読み物として面白かった。海外文化として紹介され、それが国家興隆政策として普及し、結果的には日露戦争の人員輸送に用いられていく。明治の歴史に鉄道がどう飲み込まれていったかがよくわかる。しかし人力車の時代からいきなり鉄道建設だもんなあ。明治初期の敷設難航は想像に難くない。2020/11/05

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