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講談社学術文庫
日本の鬼―日本文化探求の視角

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  • サイズ 文庫判/ページ数 411p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920056
  • NDC分類 387
  • Cコード C0139

出版社内容情報

オニの風土記
恐るべき怪異、虚空の雷神、滑稽な邪鬼……「鬼」はどのように変幻し、われわれの生活感情の中に棲み続けてきたか。説話・伝承・芸能、絵画・造形・建築資料を縦横無尽に読み解く日本人の心性史。

怪異として、神として、あるいは笑いの対象として日本人の生活感情に棲み続ける鬼。その形姿はどのように成立したか。「鬼的」なるものへの恐怖と信仰は、説話や伝承、芸能、絵画・造形、精神文化の上にどう「変幻」し、形をとどめたか。鬼の本質を自然の破壊的エネルギーに捉え、風神雷神から「かきつばた」まで、鬼を通して日本の風土を読み解く。

※本書の原本は、1975年に桜楓社より刊行されました。

序章 鬼の由来
第1部 鬼の文化史
 第1章 武蔵国と渡辺綱
 第2章 渡辺綱と東国
 第3章 安達原
 第4章 黒塚と浅香沼の女
 第5章 鬼の腕
 第6章 浅草の雷門
 第7章 神霊矢口の渡
 第8章 琵琶湖周辺の呪術と風土性
第2部 山の鬼・水のモノ
 第9章 大江山から宇治の橋姫へ
 第10章 京の五条の女たち
 第11章 貴船明神の縁起
第3部 風神・雷神
 第12章 家屋文鏡を読む
 第13章 古代建築様式の貫前神社本殿
 第14章 因幡堂の鬼瓦
 第15章 三十三間堂の通矢
 第16章 阿蘇山麓の火
 第17章 能の鬼
 第18章 かきつばたの屏風
第4部 古代伝承と三輪神婚
 第19章 三輪神婚
 第20章 古代の死者


近藤 喜博[コンドウ ヨシヒロ]
著・文・その他

内容説明

怪異として、神として、あるいは笑いの対象として日本人の生活感情に棲み続ける鬼。その形姿はどのように成立したか。「鬼的」なるものへの恐怖と信仰は、説話や伝承、芸能、絵画・造形、精神文化の上にどう「変幻」し、形をとどめたか。鬼の本質を自然の破壊的エネルギーに捉え、風神雷神から「かきつばた」まで、鬼を通して日本の風土を読み解く。

目次

鬼の由来
第1部 鬼の文化史(武蔵国と渡辺綱;渡辺綱と東国;安達原;黒塚と浅香沼の女;鬼の腕;浅草の雷門;神霊矢口の渡;琵琶湖周辺の呪術と風土性)
第2部 山の鬼・水のモノ(大江山から宇治の橋姫へ;京の五条の女たち;貴船明神の縁起)
第3部 風神・雷神(家屋文鏡を読む;古代建築様式の貫前神社本殿;因幡堂の鬼瓦;三十三間堂の通矢;阿蘇山麓の火;能の鬼;かきつばたの屏風)
第4部 古代伝承と三輪神婚(三輪神婚;古代の死者)

著者等紹介

近藤喜博[コンドウヨシヒロ]
1911年鳥取県生まれ。国学院大学神道科卒業。文学博士。国学院大学講師、文化庁主任文化財調査官、文化財保護審議会専門委員等を歴任。1997年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GEO(ジオ)

3
鬼というよりは、鬼とその周辺について考察した著作。長い時間をかけて、ようやく読み切りましたw2011/03/06

可兒

3
久々に日本民俗学。鬼というものが民俗にどのように浸透してきたか、その起源となる事象は何かを論じた本。文体が古くて読みにくい部分もふくめて、とても学術している本だった。「停滞民」に結び付けすぎな気はするが2010/08/31

尾斗

1
あとがきにある作者友人のこの本への評「これは君のデッサンだね」は言い得て妙。 日本の鬼について書かれた一貫した論として読もうとすると混乱する。話はあちこちに飛ぶし、章ごとのつながりもわかりにくい。 むしろ、日本各地の伝承についての小論の集合体として読んだほうが読みやすい。 まさにデッサンとして読むべき本。 琵琶湖の伊崎寺のサオ、貴船神社の小窓の話などが特に興味深かった。2019/09/25

さんとのれ

1
鬼、というより「魔的な物」についての本。 平将門から尾形光琳まで様々なトピックが取り上げられているけど、そのほとんどが水と関係しているのはやはり日本ならでは、なのかな?2013/09/06

とまる

1
狩りや漁が行われていた時代は、身を守るための呪術は刺青に込められ大衆の物だった。アイヌの文化でも、刺繍による模様は着る人の身の安全を願うものだった。しかし、今回この本の中で模様でなく縫うということや針そのものの呪力が信じられていたことを知った。注連縄にしろ蛇神にしろ、蛇というモノが生まれ変わり(もしくは再生)、生殖に関連することは多くの本にも書かれてきた。「刺すもの」と蛇の関連は今回初めて知ったので今後はそのことをアタマの隅において文献を読んでいきたい。2011/11/10

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