講談社学術文庫<br> タテ社会の力学

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講談社学術文庫
タテ社会の力学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 192p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062919562
  • NDC分類 361.6
  • Cコード C0136

出版社内容情報

日本社会にはたらく力学を鮮やかに分析し現代人をとりまくネットワークを解明した社会学の名著。全人格的参加・無差別平等主義・儀礼的序列・とりまきの構造――
日本の社会構造にはたらくダイナミズムとは何か

日本では法よりも社会的規制によって人々の行動は律される。『タテ社会の人間関係』で著者が提示した〈タテ社会〉というモデルを動かすメカニズムを、全人格的参加、無差別平等主義、儀礼的序列、とりまきの構造など、興味深い事例で解明、日本社会のネットワークを鮮やかに描き出す。外的変化に柔軟に対応する軟体動物的構造の再認識に国際化の扉は開く。

私たちの社会生活に規制が働き、全体の治安が維持されているのは、個々人が小集団的規制に常に従い、全体が力学的にバランスをとろうとする動きをもっているからといえよう。こうした社会に育まれた私たち日本人は、規制というものを肌で感じながら行動しているといえよう。日本社会においては、社会的規制が法規制の機能まで包含していると解釈できる。こうした世界になれていると、法のきびしさを忘れがちである。否、知らないで過すことも可能である。――<本書より>

第1部 個人と集団――小集団の特性
第2部 集団と集団――隣接する諸集団のメカニズム
付記1 理論と変化の過程――社会的諸現象の理解とその方法について
付記2 タテ社会論からクラゲ論へ


中根 千枝[ナカネ チエ]
著・文・その他

内容説明

日本では法よりも社会的規制によって人々の行動は律される。『タテ社会の人間関係』で著者が提示した「タテ社会」というモデルを動かすメカニズムを、全人格的参加、無差別平等主義、儀礼的序列、とりまきの構造など、興味深い事例で解明、日本社会のネットワークを鮮やかに描き出す。外的変化に柔軟に対応する軟体動物的構造の再認識に国際化の扉は開く。

目次

第1部 個人と集団―小集団の特性(個体認識について;小集団所属;類別集団における個人と集団;ネットワークと個人;小集団における特色ある人間関係;小集団的思考と行動様式)
第2部 集団と集団―隣接する諸集団のメカニズム(軟体動物的構造;権力でなく圧力;エスカレートする隣接集団間の動き;性能のよい連続体)
付記1 理論と変化の過程―社会的諸現象の理解とその方法について
付記2 タテ社会論からクラゲ論へ

著者等紹介

中根千枝[ナカネチエ]
1926年、東京都生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。東京大学東洋文化研究所教授。現在は東京大学名誉教授。日本学士院会員、文化勲章受章。専攻は、社会人類学、インド・チベット・日本の社会組織の研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒナコ

13
法による統治よりも人間関係による制約で行動したり、中央の指令が末端にまで行き届かず各セクションが個別にその利害を追求してしまうセクショナリズムが横行したりする日本社会の特徴を、文化人類学者が個人と集団との関係で説明した日本社会論。本書は冒頭で著者が述べているように、1967年に出版された『タテ社会の人間関係』の続編であり、そこで提出された日本社会特有の「タテ性」を理論的に解説したものである。本書は1978年に出版されたものを文庫版として再版されたものであり議論としてはかなり古いが、読み応えがあった。→2022/09/28

isao_key

10
原本は1978年。著者が『タテ社会の人間関係』の姉妹篇だという本書。『-人間関係』では、タテの構造をもった相互に独立した諸集団を結びつけ、全体社会の統合を可能にするメカニズムについて、理論的に満足することができなかったと不満を述べる。そのうえで『-人間関係』では側面からの透視によって、その骨格を浮き彫りにしたのに対して、本書は生きた実態の断面を解剖したものだと、はじめにで述べている。他国と異なり、日本では小集団が家族的な役割を担いうるために、個人にとっての家族の役割は社会的に軽視されがちであると指摘する。2016/06/08

ころこ

8
著者の論考はもう読まないと決めていたのに、念のためと買い直したのは心底後悔しました。集団の形成と人間関係が、戦後のある時期において小集団をつくり、お互いの交流や連携が無いというならば、論証によっては読む価値のあるものとなると思いますが、著者は冒頭に生物学の話を持ってきて、アナロジーから日本人にとって普遍的な特徴がさも理系的に見出せるような錯覚を用いています。著者にとって日本人との関わりは、自らが日本人だということです。もちろん観察者としての立ち位置はあるにしても、著者からは日本人論を論ずる動機は、ルサン2017/06/10

OjohmbonX

6
日本社会は最小単位が個人ではなく小集団(家や課)、という仮定で、個人の心情や行動(グループ内での甘え、仕事仲間と家族の境界の曖昧さ等)や集団間の動き(意思決定や競争等)の現象を記述する。本人は理論構築と言うけど、著書を3冊読んだ限り、仮定から論理的に帰結を導いて体系を構築するという感覚が恐らく欠けていて、また「なぜそうであるのか」という歴史的な問いを一切捨象している(付録で「単一民族だからだ」とだけ言う)。なので柄谷行人や宮崎学などが示す社会構造を基に、中根千枝は現象面だけ再利用するのが良いかもしれない。2017/04/02

がっち

6
日本社会のネットワークを述べた著書である。この本を進めつつ話を自分に置き換えながら読むときっと思い当たるふしがあると思う。そしてタテ社会がいいか悪いかは言い難いがなかなか面白い日本独特なシステムであると思う。B2010/08/01

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