講談社学術文庫
東北学/忘れられた東北

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062919326
  • NDC分類 291.2
  • Cコード C0139

出版社内容情報

柳田民俗学の限界を乗り越えて「いくつもの日本」を発見するための方法的出発の書。南/北の種族=文化が相交わる境としての東北。いまだ自らの歴史や文化の核たるものが語られていない東北。稲作中心史観に養われた南からのまなざしを斥けたとき、そこには縄文的なものと弥生的なものが重層的に織りなされ北方へとつながる深い相貌が見えてくる。柳田民俗学の限界を乗り越えて「いくつもの日本」を発見するための方法的出発の書。(講談社学術文庫)

学術文庫版まえがき
プロローグ 東北へ/東北から
1 歴史を笑え、と幼い詩人に祖父は教えた
2 サイの河原に、早池峰を仰ぐ児らがいた
3 ナマハゲの鬼は男鹿の山から来た、という
4 日時計の向こうに、縄文の夕陽が沈んだ
5 大同二年に、窟の奥で悪路王は死んだ
6 その晩、鮭の大助は月光川をのぼる
7 山に生かされた者らよ、と石の環が囁く
8 鉱山で、山の神の代官たちが福音を説いた
9 ネブタ囃しに、遠く異族の血が燃えて騒ぐ
10 不意に、埋もれた記憶が黄昏の底に甦る
11 北からの呼び声に、いま岩谷の扉が開かれる
12 箕を携えた姫が、大同の庭に降り立った
13 さらば芭蕉、と囁きかける川風を聴いた
14 雪の野づらに、木地屋の夢が紡がれる
15 たちのぼる煙の下に、山の人生が転がっていた
16 なめとこ山の夜、熊たちの祭りがはじまる
断章 呟きの声、とりあえずの終わりに
エピローグ あすの東北学のために


赤坂 憲雄[アカサカ ノリオ]
著・文・その他

内容説明

南/北の種族=文化が相交わる境としての東北。いまだ自らの歴史や文化の核たるものが語られていない東北。稲作中心史観に養われた南からのまなざしを斥けたとき、そこには縄文的なものと弥生的なものが重層的に織りなされ北方へとつながる深い相貌が見えてくる。柳田民俗学の限界を乗り越えて「いくつもの日本」を発見するための方法的出発の書。

目次

東北へ/東北から
歴史を笑え、と幼い詩人に祖父は教えた
サイの河原に、早池峰を仰ぐ児らがいた
ナマハゲの鬼は男鹿の山から来た、という
日時計の向こうに、縄文の夕陽が沈んだ
大同二年に、窟の奥で悪路王は死んだ
その晩、鮭の大助は月光川をのぼる
山に生かされた者らよ、と石の環が囁く
鉱山で、山の神の代官たちが福音を説いた
ネブタ囃しに、遠く異族の血が燃えて騒ぐ〔ほか〕

著者等紹介

赤坂憲雄[アカサカノリオ]
1953年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。現在、東北芸術工科大学教授。東北文化研究センター所長。福島県立博物館長。民俗学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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おMP夫人

19
私も一応、宮城の生まれです。過ごした時間はわずかですが間違いなく、東北人です。歴史上、東北という土地がこの国の中心になった時代はありません。これはなにも東北に限った事ではないですが、それでも東北は古代は蝦夷・毛人と呼ばれ蛮族扱い、幕末には賊として討たれ、以降も現在に至るまで「中央」にいいように扱われている。「中央」の持つイメージを東北に押し付けられている。そんな思いをうっすらと持っているので、内側から東北を見つめ、柳田國男をはじめとして作られた東北観に疑問を呈するこの本は私の中に流れる血が騒ぎ出しました。2013/02/28

かやは

12
弥生時代の二千年のみを日本の文化とみなすのではなく、縄文時代の一万年の豊かな文化を見つめ直す。その鍵は東北にあるという。著者の考えをみると、柳田や芭蕉の東北への憧憬は外国人が日本に抱くそれに似ているんだなと思う。都市の人である自分たちの優位性をもって成り立つ価値。観光地を楽しむような感覚。米以外の穀物が雑穀という蔑称でひとくくりにされているという指摘にははっとした。課題はたくさん投げかけられるものの、著者自身まだそれについて述べることが出来ていないので、実際に得られる知識は少ないのが残念。2014/07/24

HANA

12
東北のそこかしこにある伝説や習俗を手掛かりに、いわゆる「柳田民俗学」や「芭蕉的なもの」に異を唱えている。僕のような西日本出身者にはやはり東北とはロマンという色眼鏡を掛けてでしか見えないものであるが。発表媒体の関係からか半分紀行文のような体裁をとっているが、単に各地の風習を紹介するのではなくその奥にある人々の営みを通じて古層に迫ろうという態度は非常に交換が持てる。2011/10/10

おせきはん

8
アイヌを含む他地域の人々との交流が生みだしてきた、縄文時代から続く狩猟・採集文化、稲作文化、坂上田村麻呂との戦いの歴史の反映された文化など、東北で受け継がれてきた多様な文化の一端に触れ、東北学の奥の深さを垣間見ることができました。2017/05/23

塩崎ツトム

7
松尾芭蕉が黙殺し、柳田國男が抹殺した、いくつもの文化圏が重ね塗りされた本当の東北(の、ほんの片鱗)を、著者の丹念なフィールドワークがほんのりと浮かび上がらせます。ノスタルジーでは、視界が濁るものらしいです。2013/05/28

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