出版社内容情報
20年以上も中国奥地の農村を研究し、途轍もない貧困を目撃した著者…9億人の貧農を競争力の落ちた4億人の都市住民は養えるのか? 20年間に40回以上も中国奥地の農村を訪れ、合計300日にも及ぶリサーチを行った著者の結論――9割が中国沿海部に滞在している日本人の「上海メガネ」からは、彼の国の一片の真実も見えない!
「韜光養晦」は、トウ小平が打ち出した「才能を隠して内に力を蓄える」中国の外交・安全保障の方針。しかし習近平はこれを破り、アメリカに挑戦を始めた……まだ機は熟していないにもかかわらず。これが中国3000年の歴史の中で最大の失敗だった。
カネも知識もない9億人の貧農を、競争力の落ちた4億人の都市住民が支えるのは絶対に不可能! いわんや中華思想的なメンツから「輸送船」レベルの空母3隻に莫大なカネを浪費すれば、その途端、中国経済は呼吸を止める!
中国3000年の裏面史も辿り、近未来の中国社会に投影する意欲作!!
序 章 中国奥地の異様な風景
第1章 農民から搾取する都市住民
第2章 中国軍が世界一弱い理由
第3章 田中角栄なき中国農民の悲劇
第4章 アメリカへの挑戦が早めた崩壊
終 章 日本と中国の2020年
川島 博之[カワシマ ヒロユキ]
著・文・その他
内容説明
経済で考えると中国の人口は4億。北部が南部を支配する中国の構造。習近平が絶対に暗殺されないわけ。米価も農民工の賃金も上げぬ理由。共産党が都市住民だけ恐れるわけ。ソ連の失敗に学ばず3隻の空母を。日本の格差の原因は中国の農民工―中国3000年の歴史の必然…9億人の農民奴隷は2020年に蜂起する!
目次
序章 中国奥地の異様な風景(無人のマオタイ村を照らす照明;大物官僚ゆえの桁遺いの無駄遣い ほか)
第1章 九億の農民から搾取する四億の都市住民(来日しても都市住民が農民を搾取;日本の出稼ぎと中国農民工の違い ほか)
第2章 中国人民解放軍が世界一弱い理由(「よい人間は軍人にならない」;武装警察官学校の修学旅行では ほか)
第3章 田中角栄なき中国農民の悲劇(『だれが中国を養うのか?』の錯覚;朱鎔基首相で食料生産減少の背景 ほか)
第4章 アメリカへの挑戦が早めた崩壊(覇権国家が必ず行う行動とは;誰が大統領になっても中国と衝突 ほか)
著者等紹介
川島博之[カワシマヒロユキ]
1953年、東京都に生まれる。東京大学工学博士。東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。専門は、環境経済学、開発経済学。2011年には、行政刷新会議ワーキンググループ(提言型政策仕分け)の評価者を務める。1977年、東京水産大学卒業。1983年、東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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