講談社文芸文庫<br> 変身のためのオピウム/球形時間

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講談社文芸文庫
変身のためのオピウム/球形時間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 464p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062903615
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ギリシャ神話の女性たちが織りなす連作「変身のためのオピウム」と、高校生の男女の日常と冒険を描くドゥ・マゴ賞受賞作「球形時間」ギリシャ神話の女性たちが織りなす連作「変身のためのオピウム」と、高校生の男女の日常と冒険を描くドゥ・マゴ賞受賞作「球形時間」

多和田 葉子[タワダ ヨウコ]
著・文・その他

内容説明

ローマ神話の名を持つ女達と“わたし”のおかしな物語。二十二の断章が織りなす魔術的な言葉の積み重なりが、深い陶酔感へと誘う散文の精華「変身のためのオピウム」。女子高生サヤは喫茶店ドジンで時を超えて旅をつづける英国人イザベラ・バードに出会う。見慣れた風景が反転し、少年少女が非日常へと飛翔する「球形時間」(ドゥマゴ賞)。強靭な知性と創造力で緻密に練り上げられた傑作二篇。

著者等紹介

多和田葉子[タワダヨウコ]
1960・3・23~。小説家、詩人。東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ハンブルク大学修士課程修了。1982年よりドイツに住み、日本語・ドイツ語両言語で小説を書く。91年、「かかとを失くして」で群像新人文学賞受賞。93年、「犬婿入り」で芥川賞受賞。96年、ドイツ語での文学活動に対しシャミッソー文学賞を授与される。2000年、「ヒナギクのお茶の場合」で泉鏡花文学賞を受賞。同年、ドイツの永住権を取得。また、チューリッヒ大学博士課程修了。03年、「容疑者の夜行列車」で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞受賞。05年、ゲーテ・メダル受賞。09年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。11年、「尼僧とキューピッドの弓」で紫式部文学賞、「雪の練習生」で野間文芸賞受賞。12年、「雲をつかむ話」で読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。16年、クライスト賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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真琴

8
★★★★★ ラテン文学『変身物語』をモチーフにローマ神話の女神と同じ名を持つ22人の女性と「私」が交錯する『変身のためのオピウム』と高校生を中心とした群像劇の『球形時間』 『変身のためのオピウム』は「オピウム=阿片」がやめられない薬物であるように中毒性があり陶酔感に陥った。「花開いて血を吐き出し湯は次第に赤くなっていく」(P236)と紅茶を表現している件が印象的で紅茶を飲む際に想像してしまいそう。理解するより感じて楽しむをスタンスに読んだ。2023/07/04

はちめ

6
変身のためのオピウムは途中で断念。ギリシャ神話の女神の名前に触発された散文詩的な作品だが、ギリシャ神話の素養がないのでついていけなかった。 球形時間は多和田葉子作品には珍しい風俗小説的な側面を持つ。21世紀になったばかりの頃の日本の風俗を舞台にしている。主題が何かなどの詮索は多和田作品には余計なことなので、後書に作者が書いているようにイザベラ・バードが記録している日本人のうんこ座りに触発された多和田流の風俗小説としておこう。☆☆☆☆2021/02/27

圓子

6
【球形時間】ナチュラルに無邪気に既存の世界に迎合しない高校生たちの姿に、気を許していると、やはりパラレル≪多和田≫ワールドへ連れていかれてしまう。いつの間に世界線は歪んだのか。時間は環状ってな表現もされるけど、これはどうして球形なのかな。ぴちっと閉じたところを表面から内部から、不定に行ったり来たり、あるいは行ったきり・来たきりのイメージだろうか。コンピューターゲーム「リングイスティック・ヒーロー」そんなゲームがあったらぜひやりたいのに。2018/06/17

29square

4
「変身のためのオピウム」はかなりヘビーな読み物だがその表現の凄味に驚嘆の連続。紅茶を淹れるさまは「花開き、血を吐き、赤く染める」だし、「節約」の対義語に「バロック」を出すセンス! 「球形時間」では主人公たちが周囲の安直な会話に突きつける鋭利な眼差しに戦慄。言葉というものを飼い慣らせない猛獣と気付かず、放し飼いにしてきたのだと思い知らされた。 正直、この作者についてこのふたつの作品だけでは、まだ何も伺いしれなかった。底が深すぎる井戸を覗いた恐怖すらある。2021/03/05

山ろく

4
読み進むのにやたら時間がかかった。そもそも筋を追う小説ではない。22人の女性が章ごとの主役として表題を飾り、歯ごたえのある比喩とすっと呑み込むにはもったいない警句の山とともにそれぞれの心情が描かれるが、後の章で彼女らが出てきても「これ誰だっけ」。ヤワな記憶力が恨めしい。「わたし」が誰かを気にとめなかったのは不覚。もう一編は女子高生と同級生男女、教師や家族の話で格段に読みやすいが、視点が入れ代わり一人称と三人称が混じり、次第に現実と幻想が交わっていく。外国語でも読んでみたい。いつかノーベル賞を取ってほしい。2019/12/05

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