出版社内容情報
短歌(謡)の起源以前を考えることは、短歌(謡)の死後を考えることに等しい??根源的に問われ続ける詩的表現の歴史と現在。『万葉集』や『おもろさうし』に特徴的でその後は顧みられなくなった語法、子規や啄木など明治期歌人の試み、また塚本邦雄・岡井隆といった現代前衛歌人の新作、そして俵万智『チョコレート革命』に至るまでの短歌(謡)表現を貫くものは何か? 起源以前と死後を等価とし、表現を緻密に追いつづけることで見えてくる豊穣な世界。
起源以前のこと
明治は遠いか
遊びとしての『百人一首』
『神の仕事場』と『獻身』
短歌の新しい波1
短歌の新しい波2
短歌の新しい波3
短歌の新しい波4
私家集1
私家集2
私家集3
鴎・漱の短歌
『神の仕事場』の特性
明石海人の場合1
明石海人の場合2
「おふでさき」の世界
「おふでさき」の解体
賢治の短歌
中也と道造の短歌
法然歌
『草根集』の歌
江戸期の歌1
江戸期の歌2
江戸期の歌3
短歌の現在
解説 田中和生
年譜 高橋忠義
著書目録 高橋忠義
吉本 隆明[ヨシモト タカアキ]
著・文・その他
内容説明
敗戦後、あらゆる事象に切り込んできた詩人・批評家は若きころより和歌を味わいつづける読み手でもあった。古代歌謡、百人一首、新宗教開祖の教え、近代が必要とする写実や心理、風俗をとりこんだ表現、前衛短歌や俵万智など現代の歌人―作品にあらわれる時代や精神の変化を丁寧に追うことで和歌の現在、そして未来をも擁護する愛あふれる評論。
目次
起源以前のこと
明治は遠いか
遊びとしての『百人一首』
『神の仕事場』と『獻身』
短歌の新しい波
私家集
鴎・漱の短歌
『神の仕事場』の特性
明石海人の場合
「おふでさき」の世界
「おふでさき」の解体
賢治の短歌
中也と道造の短歌
法然歌
『草根集』の歌
江戸期の歌
短歌の現在
著者等紹介
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924・11・25~2012・3・16。詩人、批評家。東京生まれ。東京工業大学卒業。戦争体験の意味を自らに問いつめ、1950年代、文学者の戦争責任論・転向論で論壇に登場。60年安保闘争を経て、61年「試行」を創刊。80年代からは、消費社会・高度資本主義の分析に向かう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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