講談社文芸文庫<br> 自伝的女流文壇史

電子版価格
¥1,672
  • 電子版あり

講談社文芸文庫
自伝的女流文壇史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062903295
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

少女小説作家として一世を風靡し、若くして文壇にデビューした吉屋信子が描き上げた、「女流文壇」の草分けともいうべき十人の肖像。文学で結ばれた女性たちの肖像
深い洞察と追慕の思いあふれる吉屋流〈私小説〉

<内容紹介>
田村俊子、岡本かの子、林芙美子、宮本百合子……。
早熟にして高等女学校に入学した頃から雑誌への投稿を始め、十代の終わりには上京して文壇へと飛び込んだ吉屋信子。一世を風靡した少女小説に加えて数々の新聞小説を手がけ、人望あつく昭和初期の女流文学者会を牽引してきた著者が、強く心に残った先達、同輩の文学者たちの在りし日の面影を直截にして真情こまやかに書き綴った貴重な時代の記録。

上海から帰らぬ人 田村俊子と私
逞しき童女 岡本かの子と私
純徳院芙蓉清美大姉 林芙美子と私
白いおでこの印象 宮本百合子と私
偽れる未亡人 三宅やす子と私
小魚の心 真杉静枝と私
美女しぐれ 長谷川時雨と私
忘れぬ眉目 矢田津世子と私
東慶寺風景 ささき・ふさと私
美人伝の一人 山田順子と私
女流文学者会挿話
後記
解説  与那覇恵子
年譜  武藤康史
著書目録  武藤康史


吉屋 信子[ヨシヤ ノブコ]
著・文・その他

内容説明

田村俊子、岡本かの子、林芙美子、宮本百合子…。早熟にして高等女学校に入学した頃から雑誌に投稿を始め、十代の終わりには上京して文壇へと飛び込んだ吉屋信子。一世を風靡した少女小説に加えて数々の新聞小説を手がけ、人望あつく昭和初期の女流文学者会を牽引してきた著者が、強く心に残った先達、同輩の文学者たちの在りし日の面影を直截にして真情こまやかに書き綴った貴重な時代の記録。

目次

上海から帰らぬ人―田村俊子と私
逞しき童女―岡本かの子と私
純徳院芙蓉清美大姉―林芙美子と私
白いおでこの印象―宮本百合子と私
偽れる未亡人―三宅やす子と私
小魚の心―真杉静枝と私
美女しぐれ―長谷川時雨と私
忘れぬ眉目―矢田津世子と私
東慶寺風景―ささきふさと私
美人伝の一人―山田順子と私
女流文学者会挿話

著者等紹介

吉屋信子[ヨシヤノブコ]
1896・1・12~1973・7・11。小説家。新潟県生まれ。1908年、栃木高等女学校に入学した頃から「少女世界」「少女界」などに投稿を始め、10年、「鳴らずの太鼓」が「少女界」の懸賞小説の一等に当選。小学校の代用教員を経て、15年に上京。童話や少女小説を書くかたわら、19年、「大阪朝日新聞」が募集した長篇小説に「地の果まで」を送り、徳田秋声の選考で一等に当選。40年、長谷川時雨、宇野千代、林芙美子らと女流文学者会を設立し、会長に。67年、菊池寛賞を受賞。70年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

relaxopenenjoy

7
田村俊子、岡本かの子、林芙美子、宮本百合子、三宅やす子、真杉静枝、長谷川時雨、矢田津世子、ささき・ふさ、山田順子。10人の女流作家に関する随想集。吉屋信子は作品は未読だが本書も「私の見た人」同様、交友関係の広さに驚くのと、人物描写が面白い。菊池寛先生や久米正雄氏はじめ、文壇の男性もちょこちょこ登場。メモ老文豪の愛人(真杉-武者小路、山田-徳田)、大恋愛(矢田-坂口)、姉さん女房(長谷川-三上)やら色々。 2023/08/08

moyin

4
予想より面白かった。吉屋さんの観察眼は的確で、その叙述はやや辛辣である。時代の流れの中に、文学者たちが翻弄される姿がありありと浮かぶ。2020/11/06

ワタナベ読書愛

0
2016年刊行。初版:1977年(中公文庫)。作家:吉屋信子が実際に交流した女性の物書きや、当時の花形作家たちの様子を生き生きと書き残した。自分が感じたこと、考えたこと、他の人の評判、当時の時代背景などを思い出しながら、正直に表現。筆者の生い立ちを知り、その人柄も伝わる。今でも読み継がれている文学作品の作家たちが生きていて、いろいろと活躍したり、やらかしたり。男女関係の乱れや、なりふり構わない金策、やりたいことを思う存分にやった破天荒な人生。今より不自由だった時代に我が道を駆け抜けた先輩に拍手喝采。2024/04/16

コノヒト

0
花物語少女小説の空気にも通ずるような、女性作家らとの交流の記録。流行作家吉屋信子の存在は、私が勝手に思っていたよりも大きかったようだ。2022/09/04

やいとや

0
私小説を書かなかった吉屋信子が唯一書いた「私小説」と云える一冊。其々の女流作家との距離感で逆説的に吉屋信子という人が浮かび上がる構成になっている。大体三パターンに十人が分類出来、岡本かの子や長谷川時雨のような憧れ全開で「先輩大好きっス!」となるパターン、林芙美子の戦友とも言えるような近しく親しい関係性が語られるパターン、そして田村俊子、山田順子、三宅やす子に代表される「ダメな奴で厄介だったけどなんか嫌いになれず心に残っている」パターンで、当然ながら後者が一番面白い。この本もそこに意識的に編まれている。2021/03/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11193384
  • ご注意事項

最近チェックした商品