出版社内容情報
複雑な生い立ち、昭和初期の東京。読売文学賞受賞の代表作「かくてありけり」の母体と言える処女長篇を、新発見の全面改稿版で刊行。遠い先ばかり見つめていた父は、絶望している。
堅実な実際家の母は、希望をかけている。
父と母の半生を中心に、複雑な一族の系譜を私小説作家が揺るぎなく描ききった長篇小説。
新たに発見された、著者の手の入った原稿で野口冨士男の処女作ともいえる作品を七十余年の時を経て、初文庫化。
(その一)
(その二)
(その三)
(その四)
(その五)
(その六)
(その七)
(その八)
(その九)
(その十)
(その十一)
(その十二)
著者に代わって読者へ 平井一麥
年譜 平井一麥
著書目録 平井一麥
野口 冨士男[ノグチ フジオ]
著・文・その他
内容説明
父と母の半生を中心に、複雑な一族の系譜を私小説作家が揺るぎなく描き切った長編小説。新たに発見された、著者の手の入った原稿で野口冨士男の処女作ともいえる作品を七十余年の時を経て、初の文庫化。
著者等紹介
野口冨士男[ノグチフジオ]
1911・7・4~1993・11・22。小説家。東京生まれ。慶應大学予科中退後、1933年、文化学院卒業。紀伊國屋出版部に入社、「行動」の編集に携わり、徳田秋声の「あらくれ会」にかかわる。40年、最初の著書『風の系譜』を刊行し、船山馨、田宮虎彦らと「青年芸術派」を結成、時流への抵抗を意図する。44年、横須賀海兵団に応召。45年、ひどい栄養失調で復員。この体験がのちに『海軍日記』となる。65年、15年をかけた『徳田秋聲傳』刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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