出版社内容情報
現代文学を牽引し続ける著者の初期短篇7作品。文学と社会への強烈な批評精神と、アイロニックな饒舌文体で繰り広げる島田文学の原点大学在学中の1983年に「優しいサヨクのための嬉遊曲」で鮮烈にデビューして以降、30年以上にわたり話題作を発表し、現代文学を牽引し続ける著者。文学と現代社会への強烈な批評性、アイロニーを纏う饒舌的文体、永遠の青二才精神など、島田文学を構築する要素のすべては、その初期短篇群に確固として根ざしている。著者が20代の「若手作家」時代に発表した、初期短篇の7作品。収録作「観光客」「聖アカヒト伝」「ある解剖学者の話」「砂漠のイルカ」「アルマジロ王」「断食少年・青春」「ミイラになるまで」
観光客
聖アカヒト伝
ある解剖学者の話
砂漠のイルカ
アルマジロ王
断食少年・青春
ミイラになるまで
解説 青山七恵
年譜 佐藤康智
著書目録 佐藤康智
島田 雅彦[シマダ マサヒコ]
著・文・その他
内容説明
釧路湿原のビニール小屋で、ミイラ化した死体と、彼が自死に至るまでを克明に記したノートが発見された(表題作)。独裁国家を世襲した男と孤高の批判者(聖アカヒト伝)、幻の救世主を探し彷徨う巡礼の旅(アルマジロ王)など、著者が二十代の新人作家時代に発表した短篇七作品。アイロニーを纏う饒舌な言語感覚と、時代への尖鋭な批評精神で表現し続ける、島田文学の源流を遡行する。
著者等紹介
島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961・3・13~。小説家。東京都生まれ。1983年、東京外国語大学ロシア語学科在学中に、「海燕」掲載の「優しいサヨクのための嬉遊曲」でデビューし、同作が芥川賞候補となる。1984年「夢遊王国のための音楽」で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、2008年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。2003年より法政大学国際文化学部教授、2010年より芥川賞選考委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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