出版社内容情報
「経験」することを哲学の領域に高めた思想家であり、深い思考を重ねたエッセイの名手でもあった著者のエッセンスが詰まった随筆集。
「経験」することを哲学の領域に高めた思想家であり、深い思考を重ねたエッセイの名手でもあった著者のエッセンスが詰まった随筆集。
内容説明
体験ではなく、経験を根柢に―著者の思想的転回点となった画期的な哲学エッセー。ただ自己の体験にとどまるならば安易な主観主義に陥るが、一方、経験は自己の定義へと進む。過去から受け継いだ歴史的なものが、ある機縁により、自分自身とわかちがたく成長していく―この静かな成熟過程、感覚の堆積が経験を生み、経験が思想に結実し、私という人間の定義へと到る。経験という地平から見た、西欧と日本の風景とそこに生きる人々。
目次
1(霧の朝;ひかりとノートル・ダム;遙かなノートル・ダム)
2(赤いノートル・ダム;ある夏の日の感想;パリの生活の一断面;ルオーについて;思索の源泉としての音楽;滞日雑感)
著者等紹介
森有正[モリアリマサ]
1911・11・30~1976・10・18。哲学者、フランス文学者。東京生まれ。祖父は初代文部大臣の森有礼。1938年、東京帝国大学文学部仏文学科卒業。50年、東大助教授の時、戦後初のフランス政府給費留学生としてフランスへ渡る。その後、東大の職を辞し、パリに在住して執筆活動を進め、ソルボンヌ、国立東洋語学校などで日本語、日本文学を講じる。折々帰国したが、同地にて没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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