講談社文芸文庫
鉄道大バザール〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062901697
  • NDC分類 935
  • Cコード C0198

出版社内容情報

阿川弘之の流麗かつ芳醇な訳で贈る、ポール・セルーのユーラシア一周汽車の旅。出会いと別れ。。各国各様の人生を乗せて・・・・・。

阿川弘之の流麗かつ芳醇な訳で贈る、ポール・セルーのユーラシア一周汽車の旅。出会いと別れ。。各国各様の人生を乗せて・・・・・。

内容説明

汽車の旅には人生がある。時には皮肉に、時には優しく、出会いがあり別れがある。汽車の旅には、試練がある。長い長い旅の途中、楽しみが苦痛に変わることもある。しかしそれを超えたとき、汽車の魅力は数倍の喜びとなる。各国の様々な人生を乗せて、ひたすらユーラシア大陸をセルーが、阿川が走る、世紀のドキュメント鉄道大旅行。

目次

マンダレー急行
各駅停車メイミョー行
「ラシオ・メイル」号
ノンカイ発夜行急行
国際急行列車バタワース行
クアラ・ルンプール行「ゴールデン・アロー」号
シンガポール行夜行急行「ノース・スター」号
サイゴン発ビエン・ホア行
ユエ発ダナン行旅客列車
青森行特急「はつかり」
札幌行特急「おおぞら」
京都へ―超特急「ひかり」
「こだま」号大阪行
シベリア横断急行(1 ソ連船「ハバロフスク」号;2 「東方」号;3 「ロシア」号))

著者等紹介

セルー,ポール[セルー,ポール][Theroux,Paul]
1941年、アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。67年『ワルド』でデビュー。75年、アジアの旅を『鉄道大バザール』にまとめ、英米で大評判に

阿川弘之[アガワヒロユキ]
1920・12・24~。小説家。広島県生まれ。東京帝国大学卒業。卒業後、海軍入隊。終戦後、志賀直哉門下となる。1953年『春の城』で読売文学賞受賞。66年『山本五十六』で新潮社文学賞。94年『志賀直哉(上・下)』で野間文芸賞受賞。99年11月、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

76
ベトナム戦争中のベトナムを飽く迄も強行突破する作者の乗り鉄振りが凄い。でも大阪から京都に行くのに新幹線って…。地元の路線を乗り継いだ方が安いし、多く、乗っていられるのに…。そこだけは分からんわ〜。最も秩序立っているが、エログロの国、日本に唖然、暗澹とする作者の描写に寧ろ、ほくそ笑む。ふふふ、どんなに取り澄ましても案外、変態なのよ、人間てのはさ(^^)ヴォルガ川の美しさ、シベリア鉄道で雪を掻き分ける女性たちの情景描写が印象的。女性に乱暴するソ連兵の粗野さに止めずに「ケダモノ!ケダモノ!」と煙に巻く作者に呆然2018/02/12

yyrn

17
下巻ではいよいよ日本に到着し列車で東京ー青森ー札幌、東京ー京都ー大阪と旅するので楽しみにしていたが、記述は独善的。満席なのに無言の新幹線車内や定時出発・定時到着に異常にこだわる職員や乗客に作者は全く魅力を感じず、機械に支配されている愚かな国と映ったらしい。だから陰でエログロ(大劇場でのストリップやエロ漫画)に走るのだろうとも言うし、また札幌で尊敬されているクラーク博士を知らず、調べてみればアメリカの田舎大学出なのにと見下すのだから偏見とは恐ろし。面白いと思って読んでいた他国の記述もそんなものかと興ざめた。2019/08/12

たびねこ

13
米国人作家による鉄道紀行。ワールドワイドな1970年代版「阿房列車」とでもいおうか。(時に偏狭な)ものの見方もどこか内田百閒的である。ロンドンからユーラシア大陸を東へと乗り継ぎ、日本にまで立ち寄って、シベリア鉄道で折り返す長大な旅程。車窓風景・車中日記からそれぞれの国の国民性・歴史・宗教・食文化・戦争の傷跡まで浮かび上がる。イスタンブール、パキスタン国境のカイバル峠、ヴェトナム・ダナンなどは行ってみたくなった。読みやすいのは「南蛮阿房列車」の著者でもある阿川弘之氏の訳に拠るところ大だろう。2014/05/15

ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね

6
東南アジア、日本、シベリア鉄道でモスクワまでの本巻の方が、上巻より面白かった。著者はビルマに相当の思い入れがあるのだろう。道中最も美しかったのは、戦時下のヴェトナム、ユエとダナンの間の高原地帯。完璧な秩序が支配し、しかしエロとグロが当たり前のように同居する日本は、彼にとってリラックスできる土地ではなかったようだ。2013/01/09

hiroizm

5
この著者が訪れた1970年代の日本の様相が、なんとも面白かった。今よりも開け広げに在ったストリップ劇場や、大学教授までもが下ネタ話に興じる姿に、著者があっけに取られてる様子がとにかく笑える。東京だけでなく世界もこの頃から大きく変化したのかも。意外と深い旅行記と思う。

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