出版社内容情報
「名づけようのない奇跡的な作品」柄谷行人著者の深い人生経験から導かれた宗教的、数学的な作品でありながら、そういう分類を拒む比類ない書。柄谷行人、中上健次らの解説付き。「マンダラ紀行」を併録。
内容説明
光学機械工場、ダムの工事現場、印刷所…異色の職歴と放浪の作家、森敦の経験と思索は、日本文学史上例を見ない、奇跡的な作品を創造した。宗教的、哲学的、数学的な論述を透過しながら、本作は「比類のない私小説」として読むこともできる。柄谷行人、岩井克人、浅田彰、中上健次による解説付き。空海の足跡を辿り真言密教の謎へ迫る「マンダラ紀行」併録。
目次
意味の変容(寓話の実現;死者の眼;宇宙の樹;アルカディヤ;エリ・エリ・レマ・サバクタニ ほか)
マンダラ紀行(大日のいますところにありながらそれとも知らず去りにけるかな;大日はいまだ雲霧におはすれどひかり漏れ来よ橋を渡らむ;大日のもとに至るか弘法の市にぎはひて心たのしむ;大日は大仏なりや半眼にいとおほらけくここにまします;絶巓にいます大日いや遠く足なへわれにいよよ幽し ほか)
著者等紹介
森敦[モリアツシ]
1912・1・22~1989・7・29。小説家。長崎県生まれ。旧制一高中退。横光利一に師事。1934年、「酩酊船」を新聞連載し、太宰治、檀一雄らと「青い花」を創刊。新鋭作家として期待されるも、以降30年に及ぶ転居・放浪生活を送る。50歳を過ぎ東京に戻る。74年、「月山」で芥川賞受賞。主な著書に、『われ逝くもののごとく』(野間文芸賞)等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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