内容説明
三田文学創刊以来の名作から選びぬいた十三の短篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みずいろ
1
不思議な短編選。どの短編も主張が強いというか、ひとまとめにできない感じがある。どれも興味深い作品だが、とくに松本清張の文章の上手さを実感した。三田文学掲載作が芥川賞を受賞できないということについても一考の価値があるかもしれない。2012/08/08
福千代
0
大江健三郎が『私という小説家の作り方』で、私がほかの誰でもなく私だから、小説を書くのだ、というようなことを書いていたが、その見本みたいにそれぞれの個性が迸っている短編集。非常にお得。個人的には石坂洋次郎の「海をみにいく」が好き。ラストシーンがたまらなくいい。2013/09/10
あにこ
0
何とも豪華なラインナップ。個人的には坂上弘や津島佑子とかよりも永井荷風が読みたかったが……。この本がなければ今後も読む機会がなかったであろう作品ばかりで、貴重な読書体験となった(1500円は少し高すぎる感はあるものの)。中でも水上瀧太郎『山の手の子』、安岡章太郎『逆立』が非常に良かった。 2012/01/29