講談社文芸文庫
文林通言

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062900959
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

内容説明

一九七〇年を挟む二年間、騒然とした世情を映す新聞紙上で、「事の雅俗を問わず…勝手気ままに」連載された文芸時評集。文学、哲学、史学と境界なき“文林”を逍遙し、読む者を精神の躍動に誘うアミュージングを求めて、時には峻烈に、時にはユーモアを交えた絶妙な文体で批評を展開した。三島事件の前にその予兆を、事件後に追懐を述べた珠玉の二篇始め、時評でありつつ時代を超える夷斎文芸論の白眉。

目次

昭和四四年一二月―森有正/宮崎市定/稲垣足穂
昭和四五年一月―澁澤龍彦/金井美恵子
二月―小田実/清岡卓行
三月―富士川英郎/大江健三郎
四月―三島由紀夫
五月―堀田善衞/島尾敏雄
六月―吉田健一/中野好夫
七月―西脇順三郎/水上勉
八月―鈴木信太郎/埴谷雄高
九月―神田喜一郎/木村孝〔ほか〕

著者等紹介

石川淳[イシカワジュン]
1899・3・7~1987・12・29。小説家。東京浅草生まれ。別号、夷斎。東京外国語学校フランス語科卒。1921年同人誌「現代文学」の創刊に参加、翻訳活動にも従事。24年旧制福岡高等学校の講師として赴任するが、学生運動に関連して退職。以後、10年間の模索期を過ごす。35年処女作「佳人」を発表、36年「普賢」で芥川賞を受賞し文壇に登場。和漢洋にわたる該博な知識と批判と遊芸の精神に富んだ多くの名作を残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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shami

0
三島由紀夫のエピソードが面白かった2012/11/02

sukham

0
石川淳言ふところは即ち❝明日の歌を唄おう❞といふことか。学を好むとは、単に精密に事につくといふことではない。好学とは、何よりも学ぶことへの情熱と精神のあらはれである筈だ。「学ぶ」は「知・智慧sophiaをば愛す・好むphilein」と言ひ換ふるも可ならめ。所謂「学」者の名利を追ひ奇を衒ふところ、必ずや権力やら(名誉)欲やらがゾロゾロ其の口吻から飛び出てくる 仕儀と相成る のがオチ ナラザルカ。小説といふのは文字通り❝小さな説❞に留まり、そこに居る限りに於いてのみ小説の生きる道がある、此れは小生の妄言。2020/11/19

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