講談社文芸文庫<br> 水の女

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講談社文芸文庫
水の女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062900935
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

無頼の男の荒ぶる性と、流浪の女の哀しき性

獣のように性を貪りつくそうとする男たちに対し、ある女は、自らの過去を封印し、その性に溺れ、またある女は、儚い運命のなかにそれを溶かし込む。またある女は、男の性を弄ぶ。紀伊を舞台に、土俗的世界に生きる男女の性愛を真正面から描いた傑作短篇5作。緊密な弾力のある文体で、性の陰翳と人間の内部の闇を描破した中上文学の極北。

前田塁
彼は46歳で亡くなるまで、無数に男主体の作品を書いているし(略)その多くは、いま読めばほとんど牧歌的なほど男性的な粗暴さに満たされても見える。しかし、よく見れば、『水の女』の5篇ですでに、女のように犯される男、女のようにおののく男の姿が、そこここに書き込まれてもいるのだから(略)のちに「蘭の崇高」の同性愛的な物語に至るまで続いてゆく中上健次の一面はここから始まっているのだし、中上健次の作品が持つ「豊かさ」がそうした女性性によっても/女性性があることによってこそ支えられているのだということを、『水の女』は発見させてくれるのだった。――<「解説」より>

※本書は、集英社刊『中上健次全集2』(1995年9月)を底本としました。

中上 健次[ナカガミ ケンジ]
著・文・その他

内容説明

無頼の男の荒ぶる性と、流浪の女の哀しき性―。獣のように性を貪りつくそうとする男たちに対し、ある女は、自らの過去を封印し、その性に溺れ、またある女は、儚い運命のなかにそれを溶かし込む。またある女は、男の性を弄ぶ。紀伊を舞台に、土俗的世界に生きる男女の性愛を真正面から描いた傑作短篇五作。緊密な弾力のある文体で、性の陰翳と人間の内部の闇を描破した中上文学の極北。

著者等紹介

中上健次[ナカガミケンジ]
1946・8・2~1992・8・12。小説家。和歌山県生まれ。新宮高校卒。14歳の時に生徒会誌に「帽子」を発表以来、詩、戯曲、小説を執筆。1976年、『岬』で第74回芥川賞、77年、『枯木灘』で毎日出版文化賞、芸術選奨文部大臣賞新人賞を受賞。アメリカ、熊野、ソウルを廻り旺盛な作家活動をくりひろげる。90年からは熊野大学を開講。ガンのため故郷新宮に戻り逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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市太郎

52
エロい・・・という感想は馬鹿すぎるが、正に男と女の性のぶつかり。結構衝撃的でした。前半は男側に視点が添われ、女はただ「女」としか表記されない。後半二作品でようやく女にも名が与えられ、その内面も描写され物語を動かす主人公として機能し始める。・・・が、男の作家であるが故か、女の本質に迫っているとはどうしても思えず、結局、女とはなんだ、という思いが強まっただけだった。ここにある性は「愛」等という安っぽいメロドラマではなく、動物としての本能の営み。ただ欲望を貪りあう二頭の獣。2014/04/30

まーしゃ

23
官能小説なのか文学作品なのか… 中身は欲望剥き出しのエロなんですが中々読み進まなかった。短編集なので1つづつ長編の合間に読む感じで読了。2017/09/28

こうすけ

20
かつて対談で村上龍が激賞していた、中上健次の短編集。中上作品とはあまり相性がよくなかったが、これはとても良かった。どすぐろい性愛を鋭い文章で描いていく。男も凄まじいが、女たちも力強い。『鷹を飼う家』がとにかく好き。2023/02/14

メルキド出版

11
「水の女」中上は初期代表作を読んだぐらい。本作はそのなかでも端正だった。路地の共同体、姦淫、肉体労働、蕩尽。ハードな現実で優しさと哀しみを書いている気がした。田中慎弥、西村賢太、車谷長吉より好きかな。2023/06/02

...

8
ストーリーはあってないようなもの。読んでいて強い酒に酔ったときのようなぐらぐらが。全体を霧のように水が覆う。その水のイメージこそが女なのだろう。(なぜかジュディオングの「魅せられて」を思いだした)コンセプトがまとまっていて短編集全体で一つの作品のよう。2014/10/20

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