講談社文芸文庫<br> 本覚坊遺文

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講談社文芸文庫
本覚坊遺文

  • 井上 靖【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062900362
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

権力者秀吉の庇護下に侘茶を追求、その命じるまま自刃した利休の内面の悽愴の風景を描く著者晩年の代表作。師千利休は何故太閤様より死を賜り、一言の申し開きもせず従容と死に赴いたのか? 弟子の本覚坊は、師の縁の人々を尋ね語らい、又冷え枯れた磧の道を行く師に夢の中でまみえる。本覚坊の手記の形で利休自刃の謎に迫り、狭い茶室で命を突きつけあう乱世の侘茶に、死をも貫徹する芸術精神を描く。文化勲章はじめ現世の名誉を得た晩年にあって、なお已み難い作家精神の耀きを示した名作。日本文学大賞受賞作。




井上 靖[イノウエ ヤスシ]
著・文・その他

内容説明

師千利休は何故太閤様より死を賜り、一言の申し開きもせず従容と死に赴いたのか?弟子の本覚坊は、師の縁の人々を尋ね語らい、又冷え枯れた磧の道を行く師に夢の中でまみえる。本覚坊の手記の形で利休自刃の謎に迫り、狭い茶室で命を突きつけあう乱世の侘茶に、死をも貫徹する芸術精神を描く。文化勲章はじめ現世の名誉を得た晩年にあって、なお已み難い作家精神の輝きを示した名作。日本文学大賞受賞作。

著者等紹介

井上靖[イノウエヤスシ]
1907・5・6~1991・1・29。小説家。軍医の父の赴任地、北海道旭川で生まれる。幼年期を伊豆湯ヶ島で過す。京都帝国大学文学部卒。20代から詩作を始め、同人詩誌『聖餐』を主宰する一方、懸賞小説に応募。1936年、大阪毎日新聞社に入社。50年、「闘牛」により芥川賞を受賞、本格的に作家活動に入る。51年、毎日新聞社を退社、記者生活に終止符を打つ。著書に『氷壁』(日本芸術院賞)、『敦煌』『楼蘭』(二作により毎日芸術大賞)、『淀どの日記』『孔子』(共に野間文芸賞)、『おろしや国酔夢譚』『本覚坊遺文』(共に日本文学大賞)等がある。日本芸術院会員。76年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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夜間飛行

199
著者74才の作。本覚坊の手記の一片一片が血の通った師利休の姿と周りの群像を形作る。特に印象的なのは、かつて本覚坊が、師と兄弟子らしき人の対座する茶席の隣室に控えていた折に、「〝無〟では何もなくならないが〝死〟ではなくなる」という声を聞いた話だ。本覚坊の目には、〝死〟の軸を掛けた二畳の暗がりにいる兄弟子が、《火炎に上半身を照らし出されている他面多臂の明王のように見えた》と。ここでの〝死〟は、〝無〟の静寂を突き抜ける〝生〟の反語ではないか。〝死〟に面した茶室で〝生〟の意味を問うことこそ、作品の意図でもあろう。2024/04/21

優希

112
単行本で読みましたが、こちらで登録。利休の晩年の孤独な精神が伝わってくるようでした。利休は何故死ぬべきであったのかということを考えさせられます。不特定の人物と本覚坊の語りの入れ子構造で利休の身近な人物の証言や記述物から語られることで死にゆく利休の心理や覚悟が伝わってくるようでした。何故利休は死ななければならなかったのかという史実に迫っているわけではありませんが、その死への想いが目に見えるようです。2017/01/14

NY

18
秀吉が千利休に自死を命じた理由は早くから具体的に推測されてきた一方、なぜ利休が命を静かに受け入れたのか、なぜ詫びなかったのか、人々は理解に苦しみ長いこと煩悶してきたようだ。その謎に対する「井上流」の答えが、秀吉と利休の魂が対面する最後の場面で明かされる。秀吉の庇護を受ければ受けるほど、自己を損なってきた利休。生殺与奪を一手に握る権力者から死を賜ることは、自己を取り戻すためには避けられない運命だったのだ。利休の畳み掛けるような決別の言葉にただうろたえる秀吉。男女の別れのようでもあり、妙に腑に落ちた。2019/02/09

Takashi Takeuchi

17
利休の弟子である本覚坊が古田織部、織田有楽斎、東陽坊、江雪斎など師と所縁ある人々と語らうことで利休の死の真相、利休の茶の真髄に迫ろうとするが、全ては靄の中、結局答えは明かされないまま。その答えは読者に委ねられる。本覚坊の手記形式をとることで、静謐ながらも亡き師への想いの深さが伝わってくる。随分昔に観た熊井啓による映画化作品『千利休 本覚坊遺文』もこの小説の持つ雰囲気を上手く映像化した佳作だった。2022/12/16

河内 タッキー

14
侘茶を突き詰めるということは、一つ一つ排していくこと。最後は自分自身を排することということを悟った利休。それに共感した山上宗二と古田織部も同じ道をたどる。ただ、それはこの三人だけの話。「無では無くならない。死では無くなる」それと有楽斎の「茶人はみんな死んだ。わしは死なんが茶人だ」という言葉が印象的だった。これは11年ぶりに再読。前に読んだ時よりまた違った印象だった。恐らく次読む時にはまた違った印象を持つだろう。その時における自分の立場とそれまでの経験によって感じ方が変わるに違いない。2020/05/13

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