内容説明
昭和九年、横光利一の推輓で新聞連載された、森敦二十二歳の文壇デビュー作「酩酊船」。小説を書きはじめようとする青年の思考を日記やノートで辿ることそれ自体が、その小説の実現を意味するという冒険的試みで、のちに独自の創作理論を打ち立てることとなる著者の資質がいかんなく発揮される。そのほか十九歳の作「酉の日」から三十六歳の作「夏の朝」まで、貴重な初期作品五篇を精選。
著者等紹介
森敦[モリアツシ]
1912・1・22~1989・7・29。小説家。長崎県生まれ。旧制一高中退。横光利一に師事。1934年、「酩酊船」を新聞連載し、太宰治、檀一雄らと「青い花」を創刊。新鋭作家として期待されるも、以降30年に及ぶ転居・放浪生活を送る。50歳を過ぎ東京に戻る。74年、「月山」で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 春を背負って