講談社文芸文庫<br> 復興期の精神

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講談社文芸文庫
復興期の精神

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062900133
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

ルネッサンスを生きたダンテ、ダ・ヴィンチら22人の生の軌跡を追求、滅亡に向かう文明の復活の秘密を探る。戦時下執筆の比類なき抵抗の書にして代表作!

ルネッサンスを生きたダンテ、ダ・ヴィンチら22人の生の軌跡を追求、滅亡に向かう文明の復活の秘密を探る。大胆なレトリックと苛烈な批判精神が横溢する名著!

女の論理──ダンテ
鏡のなかの言葉──レオナルド
政談──マキャヴェリ
アンギアリの戦──レオナルドとマキャヴェリ
天体図──コペルニクス
歌──ジョット・ゴッホ・ゴーガン
架空の世界──コロンブス
終末観──ポー
球面三角──ポー
群論──ガロア
極大・極小──スウィフト
肖像画──ルター
汝の欲するところをなせ──アンデルセン
ユートピアの誕生──モーア
素朴と純粋──カルヴィン
ブリダンの驢馬──スピノザ
『ドン・キホーテ』註釈──セルバンテス
晩年の思想──ソフォクレス
動物記──ルイ十一世
楕円


花田 清輝[ハナダ キヨテル]
著・文・その他

内容説明

独創的かつ大胆な発想とレトリックを駆使、ルネッサンス期に生きたレオナルド、ルター、更にポー、ゴッホら二十二人の巨人達を俎上に載せ、滅亡に瀕した文化の再生の秘密を探る。戦時下、自由な言論が窒息するなかで書き継がれた本書には、目前に迫る滅びから必死の反撃を試みんとする比類のない抵抗精神と、生涯を貫く「近代の超克」への強烈な意志が凝縮している。花田清輝の代表作にして古典的名著。

目次

女の論理―ダンテ
鏡のなかの言葉―レオナルド
政談―マキャヴェリ
アンギアリの戦―レオナルドとマキャヴェリ
天体図―コペルニクス
歌―ジョット・ゴッホ・ゴーガン
架空の世界―コロンブス
終末観―ポー
球面三角―ポー
群論―ゴロア〔ほか〕

著者等紹介

花田清輝[ハナダキヨテル]
1909・3・29~1974・9・23。文芸評論家。小説家。劇作家。福岡県生まれ。京都大学英文科中退。戦時中に書き続け、1946年に刊行した『復興期の精神』は大胆な発想と巧みなレトリックで文化再生の道を示し、戦後の言論界に衝撃を与えた。野間宏、加藤周一らと綜合文化協会を、塙谷雄高、岡本太郎らと夜の会を作り活動。吉本隆明と論争する等、常に闘争的批評家であり続けた。B級文化、映画、演劇にも着目、新しい大衆概念に基づくアヴァンギャルド芸術を提唱した。1962年『鳥獣戯話』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tonpie

40
戦時下コミュニストであった著者が、検閲と思想弾圧下で書いたエッセイ集。跋に曰く「戦争中、私は少々しゃれた仕事をしてみたいと思った。そこで、率直な良心派の中に交じって、たくみにレトリックを使いながら、この一連のエッセイを書いた。良心派は捕縛されたが、私は完全に無視された。(略)一度ソフォクレスについて尋問されたことがあったが、日本の警察官は、ギリシア悲劇については、たいして興味がないらしかった」高校生の時、たぶん澁澤龍彦のエッセイから見つけて読み、文章がカッコよすぎて、クラクラするほど衝撃を受けた。↓2024/03/18

しゅん

18
戦中に書かれたルネッサンスの批判的継承。ダンテ、マキャヴェリ、ポー、ソフォクレスなど、古代、近代の偉人一人一人にスポットを当てているが、特筆すべきはコペルニクス論だろう。闘争は逃避の一手段として退け、自らを抑制しつつ、対立を対立のまま調和させるという天文学者の態度は、軍国主義の中で生きた物書きにとっての指標として強い印象を残したのだろう。この姿勢は岡本太郎の対極主義にも近い。「ほんとうの素朴さは、知識の限界をきわめることによってうまれてくる」という言葉は、それ自体の素朴さとも合わせて銘記しておきたい。2017/10/20

NICK

11
あとがきにもあるように、これらの文章によって花田は逮捕されることはなかった。しかしルネッサンス期の人物を始め様々な時代の代表人を通してレトリカルすぎるまでに語ろうとしたのは、戦争や戦時体制という極度な単一的な物語化とでもいうべき体制への批判ではなかったろうか。花田はヘーゲル的な対立による弁証法の物語でなく、対立を対立そのものとして調和しようとした。コペルニクスの章で顕著なように、花田の方法はあたかも「戦っていない」ように見える。しかしコペルニクスがそうであったように、花田にとってそれこそが戦いだったのだ2015/04/30

れぽれろ

7
歴史上の作家・哲学者・科学者・宗教家・画家などの人物を軸に、様々な事象について自由自在に考察されたエッセイ。独特の文章は内容もさることながら文体が非常に魅力的です。タイトルは復興期となっていますが、考察はルネサンス期のみではなく多岐に及びます。レオナルドとマキャヴェッリ、ゴッホとゴーギャン、ルターとレオ10世、ウェーバーとブレンターノなど、相異なる人物を対比した考察がとりわけ印象的。そしてコペルニクスの静かな闘争は著者自身の戦時下での闘争を思わせます。各人物の著作を読みたくなる、読書の幅が広がる一冊。2015/02/21

ソングライン

5
ルネッサンス期を中心に、古代、近代も含む22人の思想を作者が解釈していきます。その人々は芸術家から科学者、国王まで多彩でその関連性は見出せません。その解釈に使われる例が古今東西の芸術、文学、科学から引用され、私の知識ではついていくことが難しい評論でした。2016/07/13

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