講談社現代新書<br> フランス文学と愛

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講談社現代新書
フランス文学と愛

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062882286
  • NDC分類 950.2
  • Cコード C0295

出版社内容情報

名作は「愛(アムール)の教育装置」だった! 結婚の理想と現実、禁断の愛、欲望と快楽……あらゆる「愛」でフランス文学史を辿る。名作は「愛(アムール)の教育装置」だった! 結婚の理想と現実、禁断の愛、欲望と快楽……あらゆる「愛」でフランス文学史を辿る。(講談社現代新書)

第一章 太陽王と恋の世紀
第二章 快楽の自由思想
第三章 感情教育
第四章 結婚と愛
第五章 親子の愛
第六章 解放と現在


野崎 歓[ノザキ カン]
著・文・その他

内容説明

「愛の言葉=フランス語」がアムールのあらゆる相を描き出す。

目次

第1章 太陽王と恋の世紀
第2章 快楽の自由思想
第3章 感情教育
第4章 結婚と愛
第5章 親子の愛
第6章 解放と現在

著者等紹介

野崎歓[ノザキカン]
1959年新潟県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科、同大学文学部教授。専門はフランス文学、映画論。著書に『ジャン・ルノワール 越境する映画』(青土社、サントリー学芸賞)、『赤ちゃん教育』(青土社、講談社エッセイ賞)、『異邦の香り―ネルヴァル「東方紀行」論』(講談社、読売文学賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

36
フランス文学で語られる「愛」【アムール】を文化や時代ごとの変遷を軸に語る書評。今まで読んだフランス文学が登場してきて思わず、頬が緩みます^^そして興味のあるフランス文学も増えまして嬉しい誤算です。2013/12/07

Miyoshi Hirotaka

25
名作は愛の教育システム。恋愛がフランス文学の最重要課題になったのは17世紀。一方、この恋愛観はロシア文学経由と直通の2系統でわが国に流入。トルストイ、ドフトエフスキーなどの大作家はフランス語に精通、フランス流の恋愛観を受容していた。歴史の偶然で、これらは明治期に同時にわが国に流入。西洋文明を受容していたわが国の文壇は大混乱。同じキリスト教を共有しながらも違う上に、いずれもわが国の伝統的な恋愛観とは相容れぬものだったからだ。数々の作家が悩んだ末にわが国は純愛路線を選択。以来、今日に至るまでこの延長にある。2017/06/05

harass

24
愛をテーマにしたフランス文学史。社会構造の変化に反映、先取りされるフランス文学で語られる愛のさまざま。17世紀の華々しいサロン文化で語られる恋の鞘当てから、巨匠時代、戦後のボーヴォアールなどの放縦な女流作家たちとウェルベックまで。各作品の意味合いと読みどころと小説の技工などに触れる。やはり経済的に文化的に華やかでないと文学(愛・アモール)は発達しないのかと考える。現代フランスの話での結婚恋愛についての違和感の根幹が分かった。紹介される作品が読みたくなる良書。図書館から借りた本であらためて購入したいと思った2014/09/22

ラウリスタ~

12
18世紀的色好みの道(ギャラントリー、結婚と無関係の恋愛)と19世紀のブルジョワ的恋愛(神聖な結婚、家庭を壊してはならない)の対立が面白い。19世紀人はエロチックな前世紀をノスタルジックに語る。少女時代は「牢獄(修道院、寄宿学校)」に閉じ込め、結婚するやいなや夫によって強姦(全くの無知だから)され、その後(当然不倫として)恋愛を開始するという一般ルート。未婚女性に求める貞操を、既婚女性には求めない。ルソー、バルザックの修道院教育批判は、それへの反対。バルザックはサンドに食傷して、自由恋愛から伝統派に戻る。2020/12/23

belle

8
愛の名のもとに辿りなおしたフランス文学史。17世紀から現代に至る。海外文学では特にフランスの小説が好きだが、野崎先生のこのような本を読むとますます魅力的だ。2018/03/05

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