講談社現代新書<br> 絆の構造―依存と自立の心理学

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講談社現代新書
絆の構造―依存と自立の心理学

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062882248
  • NDC分類 361.4
  • Cコード C0211

出版社内容情報

変わる「家族」。崩壊する「男性稼ぎ主型」社会。人生九〇年時代を迎えた日本の人間関係の今を考える。新たなつながりの仕組みとは。変質する「標準家族」、変貌する「結婚制度」。
揺らぐ「男性稼ぎ主型」社会の中で、専業主婦は少数派となり、単独世帯も増加を続ける。日本の家族と社会の関係は大きく変化をしているようだ。
人生九〇年時代を迎えた日本の「人間関係」の現在を、「絆」というキーワードを軸に生涯発達心理学から読み解く。
「絆」は、東日本大震災以降、日本中で再注目されている。特に家族の「絆」、地域の「助け合いの絆」を、政府をはじめ、メディアも人々に訴えている。
しかし、我々日本人は、血縁、家族縁、地縁、社縁などに縛られすぎていないだろうか。他人とうまくコミュニケーションをとれることを高く評価し、他人との会話がないことを問題視するような、対人行動についての社会通念に翻弄されすぎていないだろうか。
この伝統的な縛りを解き、通念をひとまず無視し、無理に人とつながることを一端止めてはどうだろう。自分が生きる上で大切な人々を選択し、納得できるやり方でつきあえるように、人生を見直す時期にきているのではないだろうか。
本書では現在の日本の家族関係、仲間・友人・恋人との関係など、「人間関係」の構成や愛情のネットワークをわかりやすく解説し、これからの人と人がつながる仕組みを考察する。
その上で、個人が自分らしい人間関係のネットワークを築く必要性を説く。
新たなつながりをつくる一歩を踏み出すための一冊。

序章 人間関係の神話
第一章 日本の家族の現在
第二章 母子関係は特別か
第三章 仲間・友人・恋人との関係
第四章 定年からの人間関係
第五章 人間関係の仕組み
第六章 人と人をつなぐ


高橋 惠子[タカハシ ケイコ]
著・文・その他

内容説明

日本の家族と社会の関係が大きく変化している。私たち日本人が直面する生活困難は、家族で助け合うことだけで解決できるのか!?仲間・友人・恋人との新たなつながりを求めて、自分らしい「愛情のネットワーク」をつくる一歩を踏み出すために―。

目次

序章 人間関係の神話
第1章 日本の家族の現在
第2章 母子関係は特別か
第3章 仲間・友人・恋人との関係
第4章 定年からの人間関係
第5章 人間関係の仕組み
第6章 人と人をつなぐ

著者等紹介

高橋惠子[タカハシケイコ]
聖心女子大学名誉教授。1968年東京大学大学院博士課程修了、1972年博士号(教育学)を取得。乳児から高齢者までを対象に一貫して人間関係の生涯発達を、理論的、実証的に検討し縦断研究を行ってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

31
大学図書館。良書。2018/09/17

きいち

25
人間関係を専門にする心理学者でありながら、高橋の提案は、無理に人とつながろうとするのもたいがいにしようよ、というもの。なんてラディカル。でも確かに、人間関係だって維持する労力もかかるしストレスにもつながる、絆が無条件にイイモノだなんて、神話。◇そして神話だからこそ、わかっちゃいるけどそんな…の世界。こうして地道に、心理学の実験や社会調査のデータ、多様な事例たちを示してもらって、少しずつ憑き物を落としていけるのはありがたい。くたばれ、三歳児神話、くたばれ、コミュニケーション力。いや、離れられないんだけどね。2013/12/21

15
先進国において、女性の労働増加率と合計特殊出生率は正の関連にある▼主婦でも主夫でも、家を中心とした閉鎖的な子育てを続けていれば確実に「壊れる」。子どもにとっても悪影響▼河合隼雄さん曰く、究極の友人とは「夜中の十二時に、自動車のトランクに死体を入れて持ってきて、どうしようかと言ったとき黙って相談に乗ってくれる人」(←どうしようか、って言われても...笑)▼エピジェネティックス→環境要因とゲノムの対話により、遺伝子にはスイッチが入る瞬間がある。2018/07/19

中年サラリーマン

14
ジェンダーやら家族論やら。この分野は不得意だ。どの文章を読んでも各々の著者が結局ポジショントークしているような感じがいつもする。ただ、仕事や家族以外にゆるいネットワークを持つことが大事だよというのには同意。2013/09/28

Takayuki Oohashi

10
私たちが母親が子供を育てるべきだと思っている信仰みたいなものを科学的に検証して、批判している本でした。「心理学」と副題にありますが、個人的な内的な心理学の本というよりは(僕はそういう本ばかり読んでいました)、社会的、教育的なアプローチの本のように思いました。いろいろな実証的な実験や統計の結果などが満載でしたが、個人的にこういう本をあまり読まない僕にとっては、ちょっと関心のない分野でした。余談ですが、200頁の子供の実験に使われたというサリーとアンの女の子の絵が可愛かったです。2016/05/30

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