出版社内容情報
近代哲学の最高峰をいまこそ読み直す!
「形而上学の不可能性」の原理とは?
「アンチノミー」「カテゴリー」「物自体」とは何か――。
近代社会における知の全地平を見渡すうえで必読の一書をわかりやすく平らげる。「超解読」シリーズ第二弾!
【目次】
まえがき
1 先験的原理論
第一部門 先験的感性論
第二部門 先験的論理学
第一部 先験的分析論
第二部 先験的弁証論
2 先験的方法論
あとがき
まえがき
1 先験的原理論
第一部門 先験的感性論
第二部門 先験的論理学
第一部 先験的分析論
第二部 先験的弁証論
2 先験的方法論
あとがき
竹田 青嗣[タケダ セイジ]
著・文・その他
内容説明
「形而上学の不可能性」の原理とは?認識問題の謎―近代哲学の最高峰をいまこそ読み直す。「物自体」「カテゴリー」「アンチノミー」―西洋哲学を変えた重要概念をわかりやすく解説。
目次
1 先験的原理論(先験的感性論;先験的論理学;先験的分析論;先験的弁証論(先験的論理学の第二部))
2 先験的方法論
著者等紹介
竹田青嗣[タケダセイジ]
1947年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。明治学院大学国際学部教授を経て、早稲田大学国際教養学部教授。哲学者、文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
55
ラッセルの「哲学入門」を読み込んだあとだったので、理解度が高くなった。認識論として、単純なことを難しい用語を駆使して記しているのだと認識できた。2016/10/28
Uncle.Tom
19
解説本ではありますが、普通にむずいです。カントの功績とは、認識がいかにして客観と一致しうるのかを論じたのではなく、“認識装置としての人間の認識の形式性についてを明らかにした、あるいは明らかにしようと試みた”点にあります。確かにまず人間がどこまでのことを認識できるかがはっきりしなければ、認識論における問題の根本的解決にはなりませんね。目の付け所はさすがという他ないですし、かなり緻密に論理展開がされているのは圧巻です。“まぁ、でもその言い分って検証しようがないからせこくね”とは思ってしまいましたが笑2020/05/17
Gotoran
19
篠田秀雄訳『純粋理性批判』最終巻を読む前に本書を読んだ。原典に沿って(原典の目次に合わせて)、難解な記述を噛砕き整理・要約して、非常に分り易く解説されている。カント独特の哲学的語彙(先験的、アプリオリ、物自体、時間と空間、カテゴリー[量、質、関係、様態]、感性・悟性・理性、先験的統覚、アンチノミー他)の解説と要所々々の系統図が非常に有益であった。カント初心者の私には最適の書であった。機会を作って、同著者の『完全読解「純粋理性批判』も読んでみたい。その前に、まずは篠田訳最終巻を読み終えなくては。2013/02/24
Uncle.Tom
16
(再読)人間の認識における形式→感性〈空間・時間〉⇨悟性〈統覚・カテゴリー・図式・原則〉⇨理性〈魂・世界・神〉感性によって空間・時間の形式において認識対象を直観する。そして、悟性によってその素材をカテゴリーに当てはめてまとめ上げる。最後に、理性を用いて推論をどこまでも展開させていく。2020/05/20
SOHSA
15
超解読シリーズ2作目。前作のヘーゲル精神現象学よりも格段にわかりやすい。それは原著の難解さの度合いの違いによるものかもしれないが一方では2作目ということで本書構成の仕方がよりスマートになったという理由による気もする。特に一般的には理解しにくいカントのいう「感性」「悟性」「理性」の違いを繰り返し説明したり、適宜図示するという方法は私のような素人には大変親切な計らいであり、ストレスなく読み進めることができた。カント入門者には最適な一冊だと思う。2013/02/24